エンジニアの転職で年収は上がるのか。2025年の雇用動向調査では、情報通信業に転職した人の52.8%が上がり、25〜29歳は74.3%だった

転職の面接室を候補者の斜め後ろから描いた鉛筆デッサン風のイラスト。テーブルに「職務経歴書」と書かれた書類のファイルが開かれ、向かいの面接官2人が書類を読んでいる。候補者のジャケットだけ青の淡彩 転職・年収
カツジン

書いている人:カツジン(元銀行員 → M&A仲介・IT人材紹介 → 経営)。企業が誰にいくら払うかを見てきた立場から書いています。詳しく

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転職で年収が上がるのはエンジニアの特権だ、という言い方があります。求人票の年収欄を見ればそう見えるし、私も面談でそう言ったことがあります。

2026年8月に公表された厚生労働省の雇用動向調査で、2025年に情報通信業へ転職した人の賃金がどう動いたかを確かめました。半分は本当で、残りの半分は年齢で決まっていました。

転職して、年収は上がったのか

52.8%2025年に情報通信業へ転職した人のうち、前の勤め先より賃金が増えた人の割合。全産業では40.8%

雇用動向調査は、転職して入職した人に、前職と比べて賃金がどう変わったかを聞いています。

情報通信業に入った16万2,500人のうち、増えた人が52.8%、変わらない人が22.1%、減った人が24.8%。全産業の40.8%、25.5%、31.0%と比べると、増えた人が12ポイント多く、減った人が6ポイント少ない。

1割以上増えた人に絞っても40.7%で、全産業の28.2%を大きく上回ります。エンジニアの転職で年収が上がりやすい、は数字のうえで本当です。

年齢で分けると、順番が見える

同じ数字を年齢で分けました。増えた人と減った人の割合を、情報通信業と全産業で並べています。

年齢 増えた 減った 全産業の増
20〜24歳 64.6% 15.4% 55.2%
25〜29歳 74.3% 13.9% 49.8%
30〜34歳 60.5% 22.6% 48.6%
35〜39歳 55.9% 11.2% 43.5%
40〜44歳 47.0% 39.3% 44.9%
45〜49歳 45.7% 17.0% 41.1%
50〜54歳 29.5% 43.6% 29.4%
55〜59歳 16.3% 26.1% 25.5%

2025年1年間の転職入職者(前職が雇用者で、調査時に在籍している人)のうち、前職と比べて賃金が増えた人・減った人の割合。情報通信業は現在の勤め先の産業。右端「全産業の増」は全産業で増えた人の割合。45歳以上は情報通信業の人数が各1万人未満で、割合の振れが大きい。出典:厚生労働省「令和7年雇用動向調査」第13-1表を当編集部で集計

いちばん上がるのは25〜29歳で、74.3%が増え、1割以上増えた人だけで61.5%。4人に3人が上がり、5人に3人が1割以上上がっています。

20〜24歳が64.6%、30〜34歳が60.5%、35〜39歳が55.9%と、30代までは6割前後が続きます。

40〜44歳で、線が変わります。増えた人47.0%に対して減った人39.3%、しかも1割以上減った人が36.3%。この年齢だけ、減る側に3人に1人以上が入ります。

50〜54歳は減った人43.6%が増えた人29.5%を上回り、55〜59歳は増えた人が16.3%まで下がります。

全産業も同じ形で下がっていきますが、40〜44歳で減った人は27.4%です。情報通信業のほうが、40代前半の落ち方が急です。

正社員から正社員でも、形は同じ

雇用形態が変わると賃金も変わるので、期間の定めのない一般労働者から同じ雇用形態へ移った人だけで見直しました。

情報通信業では増えた人56.6%、減った人20.5%。25〜29歳で73.5%、30〜34歳で68.5%が増え、40〜44歳は増えた人42.5%、減った人41.8%で並びます。

正社員同士の移動に絞っても、30代までは上がり、40代前半で拮抗する。形は変わりません。

上の表で上がった側に入る人の共通点は、業界の中で動いていることです。同じ業界の求人を、同じ業界の言葉で比べられる人が、上がっています。

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上の表の「増えた」側に入る条件は、業界経験を業界の中で使うこと。その場に、求人の実物を持って座れます。面談は無料です。

対象は、IT・Web・ゲーム業界での実務経験がある方で、一都三県または関西での転職を希望する方です(居住地は問いません)。

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何で辞めて、何で選んだか

夕方のオフィスビルの受付ロビーで、私物の段ボール箱を抱えた女性エンジニアがカウンターに社員証を置いている鉛筆デッサン風のイラスト。奥のエレベーターホールで扉を待つ社員が1人、窓の外は夕暮れの街

同じ調査は、前の勤め先を辞めた理由と、現在の勤め先を選んだ理由も聞いています。

情報通信業に転職した人が辞めた理由で多いのは、収入が少ない9.8%、会社の将来が不安9.2%、仕事の内容に興味を持てず9.2%、労働条件が悪い7.5%、能力や資格を生かせず7.4%。

選んだ理由は、仕事の内容に興味があった32.3%、能力や資格を生かせる17.7%、収入が多い9.3%、労働条件がよい8.7%。

収入を理由に選んだ人は10人に1人しかいないのに、結果として半分以上の賃金が増えています。年収は、選ぶ理由ではなく、仕事の内容で選んだ結果として付いてきていました。

転職者は、どこから求人を見つけたか

入職経路の欄も、情報通信業は他の産業と違います。転職して情報通信業に入った17万5,300人が、どこで今の勤め先を見つけたか。

入職経路 情報通信業 全産業
広告(求人サイトなど) 31.0% 31.9%
縁故 23.5% 24.0%
エージェント 16.2% 9.3%
その他 14.1% 13.6%
出向・出向元への復帰 9.4% 3.9%
ハローワーク(ネット含む) 4.8% 16.2%

2025年1年間の転職入職者が現在の勤め先を見つけた経路の構成比。エージェントは調査の「民営職業紹介所」。縁故のうち前の会社は情報通信業10.1%、全産業6.0%。学校経由(1.0%・1.2%)は省略。出典:厚生労働省「令和7年雇用動向調査」第16表を当編集部で集計

エージェント経由が16.2%で、全産業の9.3%の1.7倍。6人に1人がエージェントで決めています。

逆にハローワークは4.8%で、全産業の16.2%の3分の1以下。前の会社の縁故が10.1%と高いのも、この業界の特徴です。

経験者向けのエージェントは、対象条件で分かれる

当サイトからご案内している経験者向けのエージェントを、ご案内で想定している方と特徴で並べます(各社との提携条件によるもので、各社の利用条件そのものではありません)。どれも面談は無料です。

サービス 対象と特徴(2026年9月時点)
Geekly IT・Web・ゲーム業界での実務経験がある方。一都三県または関西での転職希望(居住地は問わない)。業界特化のコンサルタントが求人を提案
TechGo 実務経験2年以上のITエンジニア。模擬面接が回数無制限で、土曜1日で完結する選考会がある
社内SE転職ナビ 現役のIT・Webエンジニアで45歳未満。東京・神奈川・千葉・埼玉、大阪・京都・兵庫、北海道のいずれかでの就業希望。社内SEと自社開発の求人に特化

当サイトからのご案内は、いずれも実務経験のある方を想定しています。上の表で賃金が増えていたのも、業界の中で動いた人でした。

業界未経験からIT業界に入った人がどれだけいるかは、同じ調査を別の表で数えています。

IT業界への転職は未経験からでもできるのか。情報通信業へ転職した16.7万人のうち、55.5%は前の勤め先が別の業界だった

よくある質問

エンジニアは転職で年収が上がりますか?

厚生労働省の令和7年雇用動向調査では、2025年に情報通信業へ転職した人の52.8%が前職より賃金が増え、24.8%が減りました。全産業では増えた人が40.8%、減った人が31.0%です。1割以上増えた人は情報通信業で40.7%でした。

何歳まで転職で年収が上がりますか?

同じ調査を年齢で分けると、増えた人の割合は25〜29歳が74.3%で最も高く、30〜34歳60.5%、35〜39歳55.9%と続きます。40〜44歳は増えた人47.0%に対して減った人が39.3%で、50〜54歳は減った人43.6%が増えた人29.5%を上回ります。

エンジニアはどうやって転職先を見つけていますか?

2025年に情報通信業へ転職した人の入職経路は、広告(求人サイトなど)31.0%、縁故23.5%、民営職業紹介所(エージェント)16.2%、出向・出向元への復帰9.4%、ハローワーク4.8%でした。エージェント経由は全産業の9.3%の1.7倍です。

転職エージェントは経験が浅くても使えますか?

当サイトからは、3社とも実務経験のある方へのご案内を想定しています。うち1社は実務経験2年以上の方、1社は45歳未満で、東京・神奈川・千葉・埼玉、大阪・京都・兵庫、北海道のいずれかでの就業を希望する方を想定しています。未経験からの転職は、未経験者向けのサービスが別にあります。

40〜44歳で減る側に入る人が3人に1人を超えるのは、経験の量ではなく、経験をどう言葉にして出したかの差だと思っています。同じ10年でも、面接で「何を決めて、何を運んだか」を言える人と、案件名を並べる人では、提示額が変わります。

TechGoは、実務経験2年以上のITエンジニアを対象にした転職エージェントです。エリアの制限はなく、模擬面接を回数無制限で受けられます。

だから、自分の案件を「決めたことと運んだこと」の言葉に直す練習を、本番の前に何回でも回せます。上の表で増えた側に入るかどうかは、面接の場で決まります。その場に出る前に、言葉のほうを先に仕上げられます。面談は無料です。

対象は実務経験2年以上のITエンジニアの方です。エリアの制限はありません。

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次の一手は1つです。いまの案件を、案件名ではなく「決めたこと」と「運んだこと」の2行に書き直してください。上の表の上下を分けているのは、その2行があるかどうかです。

参考出典
厚生労働省「令和7年雇用動向調査」(2026年8月公表)結果の概要・第12表(辞めた理由・選んだ理由)・第13-1表(賃金変動区分別入職者数)・第16表(入職経路別入職者数)
各サービスの公式サイト(2026年9月時点)

賃金変動の割合は、転職入職者のうち前職が雇用者で調査時に在籍している人を対象に、前職の賃金と比べた自己申告の区分を集計したものです。情報通信業は現在の勤め先の産業で、前職の産業は問いません。45歳以上の年齢帯は情報通信業の集計人数が各1万人未満で、割合の振れが大きくなります。年収そのものの金額は含まれません。サービス内容は2026年9月時点の各公式サイトの記載です。申し込む前に、最新の内容を公式サイトで確認してください。

カツジン

この記事を書いた人:カツジン

平成2年生まれ・九州在住

元銀行員。M&A仲介とIT人材紹介の会社で、会社の値段と人の市場価値が決まる現場を3年見てきました。いまは事業承継で小さな会社を経営しています。

誰に、何のために書いているか

文系・未経験からITへ動くか迷っている人に向けて書いています。国の統計と、人材紹介で「企業が誰にいくら払うか」をみてきた経験から、いまどこにいて次に何をすれば年収が動くのかを書いています。きれいごとは書きません。

約束していること

数字は一次情報まで遡って確かめます。向いていない人がいることも、そのまま書きます。記事には広告を含みますが、条件に合わない人には勧めません。

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