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経験4年未満は30.0%、20年以上は14.1%。
経験の短い人と長い人、情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)の試験に受かりやすいのはどちらか。令和7年度秋期に受けた社会人を、経験年数で4つに分けた合格率です(IPA=情報処理推進機構の公表値から編集部が集計)。
経験年数が長い区分ほど、合格率は低く出ていました。試験全体の合格率は22.3%です。
情報処理安全確保支援士の合格率は約2割。応用情報と高度試験のあいだ
今の試験になってからの17回は15.1〜22.3%で、合わせると19.0%です。
合格率は何%?令和7年度秋期は22.3%
令和7年度秋期は、18,816人が受けて4,199人が合格しました。合格率22.3%は、支援士試験が始まった平成29年度春期からの17回で最も高い数字です。
表1 情報処理安全確保支援士試験の合格率(直近6回)
| 実施回 | 受験者 | 合格者 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和5年度春期 | 12,146人 | 2,394人 | 19.7% |
| 令和5年度秋期 | 14,964人 | 3,284人 | 21.9% |
| 令和6年度春期 | 14,342人 | 2,769人 | 19.3% |
| 令和6年度秋期 | 17,324人 | 2,615人 | 15.1% |
| 令和7年度春期 | 16,526人 | 3,134人 | 19.0% |
| 令和7年度秋期 | 18,816人 | 4,199人 | 22.3% |
合格率は受験者に占める合格者の割合。令和6年度春期の合格者は、試験問題の誤記への対応で追加合格した145人を含む
出典:IPA「情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験 推移表」(令和8年4月21日現在)
17回を合わせると、受験者は24万5,215人、合格者は4万6,676人で、合格率は19.0%です(編集部の算出)。
令和7年度秋期の応募者26,385人は、支援士試験で最も多い数字です。最も少なかった令和4年度春期の16,047人から、64.4%増えました(編集部の算出)。
前身の情報セキュリティスペシャリスト試験(平成28年度秋期までの16回)は、合わせると14.7%。今の試験より、4ポイントほど低い数字です(編集部の算出)。
ほかの試験と比べると、どのくらい難しい?
同じ令和7年度秋期では、応用情報技術者試験の合格率が24.5%。同じ日の高度試験4つは14.3〜18.4%で、プロジェクトマネージャ試験は14.3%でした。
受ける人の顔ぶれは試験ごとに違うので、合格率だけで難しさの順番は決められません。
IPAは支援士試験を、高度試験と同じく、試験の区分で最も高いレベル4の「前提要件」としています。レベル4は経験や実績に基づいて作業の指示ができる水準で、合格だけでは届きません(IPA「試験要綱 Ver.5.6」)。
同じセキュリティの分野でも、情報システムを使う部門に向けた情報セキュリティマネジメント試験はレベル2で、令和7年度の合格率は70.0%。こちらは情報セキュリティマネジメント試験の難易度で詳しく数えています。
経験4年未満と20年以上で、合格率は2倍以上の差
4つの区分では、経験年数が長いほど合格率が下がります。年代でも20代28.6%、50代12.9%で、合格者の平均年齢は受けた人より3.2歳若い34.4歳です。
経験年数が長いと、受かりにくい?
表2 経験年数別の合格率(令和7年度秋期・社会人)
| 経験年数 | 受験者 | 合格者 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 4年未満 | 1,958人 | 588人 | 30.0% |
| 4〜10年 | 2,627人 | 720人 | 27.4% |
| 10〜20年 | 3,049人 | 705人 | 23.1% |
| 20年以上 | 4,394人 | 618人 | 14.1% |
社会人のみ(学生は含まない)。IPAの区分を4つにまとめ、合格率を編集部が算出。「4〜10年」は4年以上10年未満、「10〜20年」は10年以上20年未満。経験年数を答えなかった5,919人(合格率22.2%)は除いた。経験年数が何の経験かは、統計表に定義がない
出典:IPA「経験年数別 一覧表」令和7年度秋期
経験年数を答えた人を原本の区分で見ると、最も多い「24年以上」の3,119人は、合格率12.8%でした。最も高いのは「2年未満」の34.2%で、合格率は一方向には下がっていません。
経験年数は年齢と重なるうえ、何の経験かも定義されていないので、長いこと自体が不利だとは言えません。言えるのは、経験年数が長いだけで受かる試験ではないということです。
年代別の合格率は?20代28.6%、50代12.9%
令和7年度秋期の平均年齢は、受けた人が37.6歳、合格した人が34.4歳。年代別の合格率は20代28.6%、30代25.4%、40代17.8%、50代12.9%、60歳以上9.0%。年代が上がるごとに下がります。
合格者の71.0%は、20代と30代です(10歳刻みは編集部の集計)。
セキュリティの仕事をしている人は、受かりやすい?
受験申込時のアンケートで担当業務を「情報セキュリティ技術支援・管理・運用」と答え、試験を受けた社会人は1,925人。合格率は19.3%で、社会人全体の22.0%より低い数字です。
受けた人が100人以上の業務では、「研究・開発」29.3%、「システム化戦略・企画・計画」26.3%、「プログラム開発」25.8%が高く出ています。
勤務先でも、情報処理・提供サービス業(20.8%)やソフトウェア業(21.1%)より、製造業(27.5%)のほうが高め。どれも申込時の自己申告です。
求人の条件では、必須より歓迎。名前の出方はCISSPと同じくらい
セキュリティの求人で支援士の名前が出るのは2割に届かず、そのほとんどが歓迎の条件でした。名前が出る資格のなかでは、CISSPと並んで最も多い部類です。
ITエンジニア向けの転職エージェントTechGo(テックゴー)で、「セキュリティエンジニア(インフラ)」の求人341件の応募条件を数えました(2026年10月5日9時19分時点)。
必須か歓迎の条件に支援士の名前があったのは63件(18.5%)で、CISSPの64件とほぼ同じ。必須の条件に書いていたのは6件だけです(編集部の集計)。

表記ゆれや旧名称を含めて支援士の名前があった68件は、提示年収の下限の中央値が695万円。それ以外の273件の600万円を上回ります。
ただ、支援士の名前がある求人は大手企業の割合が高いなど条件が違い、資格の効果とは言い切れません。
IT・Web・ゲーム業界に特化したGeekly(ギークリー)でも数えました(2026年10月5日時点)。セキュリティエンジニアの公開求人1,062件のうち、応募条件に支援士の名前があったのは158件(14.9%)です。
編集部の判定では、158件の多くは歓迎の条件でした。必須の側に書いた18件も、すべて「同等」「相当」などの代わりの道が添えられています。
国の職業情報サイトjob tagで、職業名に「セキュリティ」が付くものは4つ。そのうち3つの関連資格に、支援士が挙がっています。
「セキュリティエキスパート(オペレーション)」などに示されている年収609.8万円は、セキュリティの仕事だけでなく、統計の分類「その他の情報処理・通信技術者」全体の値です。
国の仕組みでも名前が出ます。政府機関向けのガイドラインは、各機関に置く最高情報セキュリティアドバイザーを、支援士などの資格と実務経験がある人としています。
弁理士試験と技術士第一次試験には、支援士試験の合格者が受けられる科目免除もあります。
セキュリティの仕事そのものが自分に合うかは、セキュリティエンジニアはやめとけ?で、企業側の数字から見ています。
支援士の名前が出るセキュリティの求人は2割に届かず、出ていても多くは歓迎の条件にとどまります。受かるかどうかとは別に、いまの実務がどの求人に届くのかは、求人票を並べても見えにくいままです。
TechGo(テックゴー)は、ITエンジニアの転職支援に特化した転職エージェントです。「セキュリティエンジニア(インフラ)」の求人は、2026年10月5日9時19分の時点で341件ありました。
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令和7年度秋期、落ちた人が最も多く止まったのは午後
令和5年度秋期から令和7年度までの試験は、午前Ⅰ(50分・30問)、午前Ⅱ(40分・25問)、午後(150分・記述式で4問から2問)の3つ。どれも100点満点で、60点が基準点です。
前の試験で基準点に届かないと、次の試験は採点されません。午前Ⅰで60点に届かなければ、午前Ⅱも午後も採点されないまま不合格です。

落ちた14,617人のうち、午後で止まったのは6,406人(43.8%)。午前Ⅰは4,758人(32.6%)、午前Ⅱは3,130人(21.4%)です(編集部の算出)。
午後の通過率は3〜4割。あと一歩の人も多い
午後の答案が採点された人のうち、60点以上だったのは39.6%です。午後が1つの試験になった令和5年度秋期からの5回では、29.7〜42.2%の間にあります(編集部の算出)。
令和7年度春期は29.7%で、受けた人の44.9%が午後で止まりました。一方、令和6年度秋期は、受けた人の36.6%が午前Ⅱで止まっています。どこが厳しいかは、回によって変わります。
不合格のなかには、あと少しだった人が多くいます。令和7年度秋期の午後で50〜59点だった人は2,627人。午後が採点された人の24.8%にあたります。
令和7年度秋期は、受けた人の6割近くが午前Ⅰ免除とみられる
令和7年度秋期は、受けた18,816人のうち10,956人(58.2%)に午前Ⅰの得点がありません。午前Ⅰを受けずに午前Ⅱから受けた、免除の人とみられます(編集部の推定)。
午前Ⅰは、応用情報技術者試験の合格、高度試験か支援士試験の合格、高度試験か支援士試験の午前Ⅰで基準点以上、のどれかで免除されます。期間はその後2年間で、申込みのときの申請が必要です。
受ける人の多くは、直近2年の試験で応用情報や高度試験に受かったか、午前Ⅰを通ってから挑んでいるとみられます。応用情報技術者試験が2026年度でどうなるかは、応用情報はなくなる?にまとめています。
費用は約17万円か約9万円。2026年度は前期と後期の2回
試験に受かっただけでは、「情報処理安全確保支援士」とは名乗れません。登録した人だけが使える名称で、登録していない人が名乗ると30万円以下の罰金です(情報処理の促進に関する法律 第24条・第78条)。
受験から最初の更新まで、何にいくらかかる?
受験手数料と登録で27,200円、最初の更新までの3年間にIPAの講習で14万円、合わせて約17万円です。2026年4月からは、セキュリティの実務があると認められた人は講習と申請で63,500円、合計約9万円です。
表3 受験から登録後3年間(最初の更新まで)にかかる費用
| 項目 | IPAの講習 | 実務経験者 |
|---|---|---|
| 受験手数料 | 7,500円 | 7,500円 |
| 登録の費用 | 19,700円 | 19,700円 |
| オンライン講習×3 | 60,000円 | 60,000円 |
| 実践講習(3年に1回) | 80,000円 | 0円 |
| 認定の申請手数料 | - | 3,500円 |
| 合計 | 167,200円 | 90,700円 |
「IPAの講習」はオンライン講習(年1回)とIPAの実践講習を受ける場合、「実務経験者」は実務経験者に対する講習制度でIPAの認定を受けた場合(申請1回。実務の証明が必要)。登録の費用は登録免許税9,000円と登録手数料10,700円。実践講習は民間の講習も選べ、その場合は金額が変わる。合計は編集部の算出
出典:IPA「講習の概要」「実務経験者に対する講習制度」「よくあるご質問」、情報処理の促進に関する法律施行令、登録免許税法
講習は、毎年のオンライン講習(2万円)と、3年に1回の実践講習が基本です。IPAの実践講習A〜Cは、どれも8万円。更新の手数料はかかりません。
実務経験者に対する講習制度は、2026年4月に始まりました。セキュリティが主な業務なら6か月以上、業務の一部なら1年以上の実務などがIPAに認められると、講習はオンライン講習だけで済みます。
名称は独占ですが、業務を独占する資格ではありません。法律には、支援士でない人が同じ仕事をすることを禁じる規定がありません。
登録している人は、2026年4月1日時点で26,453人。1年前より2,702人(11.4%)増え、平均年齢は44.3歳です。経済産業省は、2030年までに5万人という目標を示しています。
一方で経済産業省の資料は、試験の合格者の6割以上が登録していないとしています。登録を消した人の理由で最も多いのは「メリットがない、かつ費用が高額」で、1,510件中273件(2024年5月時点)。
費用を誰が払うかは、会社によります。IPAが2019年に公表した登録者への調査では、5割以上が、登録・維持の費用の全部か一部を所属組織に負担してもらっていました。
2026年度の日程は?前期の申込みは10月6日から
表4 情報処理安全確保支援士試験 2026年度前期の日程
| 項目 | 期間 |
|---|---|
| 申込み | 10月6日〜10月24日17時 |
| 科目A(旧午前) | 10月17日〜10月27日 |
| 科目B(旧午後) | 11月11日〜11月23日 |
| 合格発表 | 2027年2月ごろ(予定) |
会場のパソコンで受けるCBT方式。科目AはA-1(旧午前Ⅰ)とA-2(旧午前Ⅱ)
出典:IPA「令和8年度 応用情報技術者試験、高度試験及び情報処理安全確保支援士試験の申込受付期間及び試験実施期間について」
後期は、申込みが2027年1月27日〜2月27日、科目Aが2月20日〜3月2日、科目Bが3月16日〜3月28日。合格発表は6月ごろの予定です。
期間のなかで、空いている会場と日時を自分で選びます。科目Aと科目Bは別の日で、申込みのときに両方を予約します。
受験手数料は7,500円(非課税)。前期・後期とも申込みは1回だけで、受けられるのは1区分です。
科目の名前も変わりました。午前Ⅰは科目A-1、午前Ⅱは科目A-2、午後は科目Bです。出題形式や問題の数、合格基準は変わりません。
2026年度の問題は公開される?
IPAが公開している問題と解答例は、令和7年度(2025年度)の試験までです。
CBT方式になる2026年度(令和8年度)の試験は、問題が公開されません。受けた人が第三者に内容を明かすことも禁じられています。
2027年度から、試験はどう変わる?
IPAは、今の試験制度を2026年度の実施で終え、2027年度から新しい制度に移る予定です。支援士試験は名前を変えずに続き、一部の内容と出題形式が変わる案になっています。
新しい試験は、2027年度の夏ごろから秋ごろに始まる予定です。案では、試験時間が科目A-1で45分、科目A-2で35分、科目Bで120分。科目Bは12問で、出題範囲はマネジメントの分野を強めます。
IPAが2026年8月に公開した科目Bのサンプル問題は、どれも解答群から選ぶ形でした。IPAは、サンプル問題を出題のイメージを共有するためのものとしています。
150分で4問から2問を選ぶ今の科目Bは、2026年度の前期と後期が最後になる予定です。
今の試験で一部の科目の免除の条件を満たした人について、新しい試験でも一定期間、一部の科目を免除することが検討されています。
よくある質問
情報処理安全確保支援士は国家資格ですか?
国家資格です。情報処理の促進に関する法律にもとづく試験に合格し、登録した人が名乗れます。名称を独占する資格で、業務を独占する資格ではありません。
勉強時間はどれくらい必要ですか?
合格までの勉強時間について、IPAは目安を出していません。上位の解説記事に並ぶ200〜600時間も、出典のない数字です。科目A-1が免除される人は、科目A-2と科目Bから準備を始められます。
受験資格はありますか?
ありません。経済産業省の資格紹介ページも、受験・応募資格の制限はないとしています。令和7年度秋期は、受けた人の95.4%が社会人で、学生は4.6%でした。
登録しないとどうなりますか?
試験の合格は無効にならず、登録の期限もありません。ただし「情報処理安全確保支援士」とは名乗れず、名乗ると30万円以下の罰金です。
更新しないとどうなりますか?
更新期限の翌日に資格を失いますが、試験の合格はそのまま有効です。あとで再登録もできます(経過措置で登録した人を除く)。
あなたが止まりそうなのは、午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後のどこでしょうか。
合格が分かるのは、前期に受けても2027年2月ごろです。結果を待つだけでは、支援士の合格がどんな求人でどう扱われるかは分かりません。
Geekly(ギークリー)は、IT・Web・ゲーム業界に特化した転職エージェントです。セキュリティエンジニアの求人にも、歓迎の条件に支援士を挙げるものがあります。
この業界に特化しているので、支援士を歓迎する求人の条件を、面談で実物を見ながら確かめられます。結果を待つあいだに、求人の下調べを進められます。面談の費用はかかりません。
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参考出典
情報処理推進機構(IPA)「統計情報」(推移表・各一覧表)、「得点分布」令和5年度秋期〜令和7年度秋期(IPAでの掲載は終了。国立国会図書館WARPの保存版)、「試験要綱 Ver.5.5・5.6」、令和8年度の試験実施期間・見直しの検討状況・過去問題・登録セキスペ制度のページ
経済産業省「サイバーセキュリティ人材の育成促進に向けた検討会」資料(2024年7月・2025年5月)、国家サイバー統括室「政府機関等の対策基準策定のためのガイドライン」(令和7年度版)、特許庁、日本技術士会、e-Gov法令検索、厚生労働省 job tag、TechGo・Geekly 求人検索(2026年10月5日閲覧)
年代・経験年数の区分、不合格者の内訳、午前Ⅰ免除の推定、費用の合計は、IPAの公表値から編集部が算出しました。日程と制度は2026年10月5日時点の公表にもとづき、2027年度からの内容は検討中の案です。求人の件数は取得時点のもので、サービスの内容は公式サイトで確認してください。


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