Webエンジニアの年収を国の統計で引いたら、Web系の会社は20代前半から63万円高く、40代前半の862万円で伸びが止まっていた

銀行の住宅ローン相談窓口で、社員証を下げたWebエンジニアが申込書に印鑑を押しているエアブラシ風のイラスト。カウンターの源泉徴収票の支払金額欄に「6,556,000」、奥の案内板に「住宅ローンのご相談」 未経験からIT転職
カツジン

書いている人:カツジン(元銀行員 → M&A仲介・IT人材紹介 → 経営)。企業が誰にいくら払うかを見てきた立場から書いています。詳しく

PR 本記事は広告を含みます。

Webサービスを運営する会社に20代前半でいる人の年収は、国の統計で431万円です。30代前半で656万円、40代前半で862万円になります。

そして、そこから先は上がっていませんでした。40代後半は810万円、50代後半は736万円です。

先に結論を書きます。Web系の会社の年収は、受託開発などの会社より20代前半で63万円高く始まり、40代前半で頭打ちになります。年齢、経験年数、1,000万円に届く人の割合の順に、国の統計で確かめます。

Webエンジニアの年収は、いくらなのか

国の賃金統計に「Webエンジニア」という職種はありません。職種の近い「ソフトウェア作成者」の年収は578.5万円で、これはWebエンジニアとはの記事で使いました。

今回は、働いている会社の業種で引きます。厚生労働省の賃金構造基本統計調査(令和7年)は、情報通信業を5つの中分類に分けて公表しています。

業種(中分類) 年収 平均年齢 勤続
インターネット附随サービス業 707.1万 37.7歳 5.8年
通信業 676.0万 46.1歳 16.0年
情報サービス業 669.5万 39.7歳 12.3年
映像・音声・文字情報制作業 617.5万 41.8歳 14.3年

令和7年賃金構造基本統計調査 第1表(産業中分類・G情報通信業)の男女計・学歴計・企業規模10人以上・民営。放送業は省略。年収は「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額」で当編集部が算出。営業・事務など技術者以外の職種も含む業種全体の値。出典:厚生労働省(e-Stat・2026年3月24日公開)

Webサービスを運営する会社が入るインターネット附随サービス業(以下、ネット附随)は707.1万円で、4つの中でいちばん高い。受託開発やSIerが入る情報サービス業は669.5万円です。

目を引くのは勤続年数です。インターネット附随サービス業は5.8年で、情報サービス業の12.3年の半分以下です。平均年齢は37.7歳でいちばん若い。人が入れ替わりながら、高い年収で回っている業種です。

ただしこの数字は、営業や事務も含めた業種全体の平均です。Webエンジニアだけの数字ではない点に注意してください。

年齢で、どこまで上がるのか

2つの業種を、年齢で並べます。

年齢 ネット附随 情報サービス
20〜24歳 431.6万 369.0万
25〜29歳 560.1万 498.1万
30〜34歳 655.6万 591.9万
35〜39歳 742.6万 678.9万
40〜44歳 861.8万 769.0万
45〜49歳 809.7万 852.2万
50〜54歳 811.9万 832.1万
55〜59歳 736.4万 902.0万

同じ表の男女計・学歴計・企業規模10人以上。年収の算出は上と同じ。各年齢で高いほうを色で示した。インターネット附随サービス業は人数が少なく、標準誤差率は所定内給与で6.66%(企業規模計)。出典:厚生労働省 令和7年賃金構造基本統計調査

20代前半から40代前半まで、どの年代もネット附随のほうが62〜93万円高い。ところが40代後半で逆転します。

情報サービス業は50代後半の902.0万円まで上がり続け、ネット附随は40代前半の861.8万円がいちばん高い。

勤続5.8年と合わせて読むと、Web系は早く上がり、長くいる前提で上がり続ける仕組みではない、という形です。

この業種で上がる人は、社内で年数を重ねるより、移ることで上がっています。情報通信業に転職した人の52.8%が前職より賃金が増えた、という雇用動向調査の数字は、別に書きました。

エンジニアの転職で年収は上がるのか。2025年の雇用動向調査では、情報通信業に転職した人の52.8%が上がり、25〜29歳は74.3%だった

勤続5.8年の業種で年収を上げるのは、長く残ることより、次の席を選ぶことです。いまWebの仕事をしているなら、上の表のどの列の会社に移るかで、同じ経験の値段が変わります。

Geeklyは、IT・Web・ゲーム業界に特化した転職エージェントです。

だから、いまの経験がどの会社の求人に届くかを、同じ業界の言葉で面談で確かめられます。移りながら上がる業種で、次の席を業界の中で比べて選べます。面談は無料です。

対象は、IT・Web・ゲーム業界での実務経験がある方で、一都三県または関西での転職を希望する方です(居住地は問いません)。

\ 経験者向け・面談は無料 /

未経験から、何年でいくらになるのか

晴れた昼のオフィスビルの屋上で、20代のエンジニアと40代のエンジニアがベンチに並んで弁当を食べている後ろ姿を描いたエアブラシ風のイラスト。遠くに高層ビルとクレーン

年齢ではなく、その仕事の経験年数で見ます。同じ調査は職種「ソフトウェア作成者」の経験年数別の賃金を公表しています。Webエンジニアを含む、プログラムを書く人の区分です。

経験年数 全体 1,000人以上 10〜99人
0年 371.8万 376.7万 293.0万
1〜4年 451.3万 495.7万 391.5万
5〜9年 533.9万 595.0万 478.9万
10〜14年 608.1万 683.3万 542.8万
15年以上 650.2万 698.0万 602.5万

令和7年賃金構造基本統計調査 職種第14表のソフトウェア作成者・男女計。年収は「所定内給与額×12+年間賞与その他特別給与額」で当編集部が算出(残業代を含まない。この表はきまって支給する現金給与額を載せていない)。経験年数は他社を含めてその職種に就いた年数。賞与は前年1〜12月分のため、経験0年は低めに出る。出典:厚生労働省

経験0年で371.8万円、5〜9年で533.9万円、15年以上で650.2万円。残業代を除いた数字なので、実際の年収はこれより高くなります(職種全体では40万円ほど)。

入口の差は、会社の規模で出ます。経験0年は、1,000人以上の会社で376.7万円、10〜99人で293.0万円。最初の席で84万円違います。この差は15年以上でも95.5万円残ります。

業種で見ても同じで、ネット附随は1,000人以上が784.1万円、10〜99人が442.0万円でした。Web系の会社は、規模で342万円開きます。

年収1,000万円に届く人は、何割いるのか

最後に、国税庁の民間給与実態統計調査で分布を見ます。令和6年分で、1年を通じて勤務した人の給与です。業種で集計されていて、情報通信業は通信・放送・ネット附随などを含みます。

給与の階級(令和6年分) 情報通信業 全業種
平均給与 659.5万 477.5万
600万円以下の人 52.3% 75.1%
800万円を超える人 25.7% —
1,000万円を超える人 13.2% 6.2%

1年を通じて勤務した給与所得者(役員・非正規を含む)。600万円以下と1,000万円超の割合は第8表・第9表の人数から当編集部が算出、800万円超は国税庁の公表値。「—」は算出していない。出典:国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」

情報通信業で1,000万円を超える人は13.2%で、全業種の2倍以上です。令和2年分の10.4%から、4年で2.8ポイント増えました(令和2年分は推計方法の変更後に計算し直された参考値)。

とはいえ、半分の人は600万円以下です。Web系の会社の年齢別の平均が862万円で止まることと合わせると、1,000万円は、平均の延長線上ではなく、7〜8人に1人の上位の席です。

この業界の求人と応募の動きは、国の統計の5年分で別に確かめました。仕事は減っておらず、並ぶ人が増えていました。

Webエンジニアはオワコンか。国の統計を5年並べたら、市場は2割以上伸び、求人倍率は2.22倍から1.45倍に下がっていた

よくある質問

Webエンジニアの年収はいくらですか?

国の賃金統計にWebエンジニアという職種はありません。近い職種のソフトウェア作成者は578.5万円(令和7年賃金構造基本統計調査)です。Webサービスを運営する会社が入るインターネット附随サービス業の年収は、業種全体で707.1万円(平均37.7歳・勤続5.8年、当編集部算出)で、受託開発などの情報サービス業の669.5万円より高い値です。

Webエンジニアの年収は何歳まで上がりますか?

インターネット附随サービス業の年齢別の年収(当編集部算出)は、20〜24歳431.6万円、30〜34歳655.6万円、40〜44歳861.8万円がいちばん高く、45〜49歳は809.7万円です。情報サービス業は20〜24歳369.0万円から55〜59歳の902.0万円まで上がり続け、40代後半で逆転します。

未経験のWebエンジニアの年収はどのくらいですか?

ソフトウェア作成者の経験0年の年収は、所定内給与×12+賞与で371.8万円(残業代を含まない、当編集部算出)です。会社の規模で差があり、1,000人以上で376.7万円、10〜99人で293.0万円。経験5〜9年で533.9万円、15年以上で650.2万円になります。

Webエンジニアで年収1,000万円は可能ですか?

国税庁の令和6年分民間給与実態統計調査では、情報通信業で給与が1,000万円を超える人は13.2%(全業種6.2%)です。一方で600万円以下の人が52.3%います。インターネット附随サービス業の年齢別平均の最高は40〜44歳の861.8万円で、1,000万円は平均の延長ではなく上位の層です。

経験0年の最初の席は、1,000人以上の会社と10〜99人の会社で84万円違いました。その差は15年たっても95.5万円残ります。未経験で入るなら、最初の会社の規模がいちばん長く効きます。

ユニゾンキャリアはIT・Web業界専門の転職エージェントで、IT業界が未経験の人の転職も支援しています。

だから、いま出ている未経験求人のうち、どれがどの規模の会社の席かを、応募する前に担当者を通して確かめられます。同じ経験0年でも、84万円違う入口のどちらに並ぶかを、応募する前に選べます。面談は無料です。

対象は20代・高卒以上で、東京・埼玉・神奈川での就業を希望する方です(居住地は問いません)。

\ IT未経験の転職も相談できる /

ユニゾンキャリア (未経験者)

年齢で上がる会社か、移って上がる会社か。最初の席が1,000人以上か、10人台か。いま入ろうとしている会社は、この記事の表のどの行にいますか。

参考出典
厚生労働省令和7年賃金構造基本統計調査(産業中分類・職種)/国税庁令和6年分 民間給与実態統計調査

年収は各統計の月額と賞与から当編集部が算出した推定値で、産業別の値には技術者以外の職種も含まれます。賃金構造基本統計調査は民営・10人以上の事業所の一般労働者、国税庁の調査は1年を通じて勤務した給与所得者(役員・非正規を含む)で、対象が異なります。サービス内容・対象条件は公式サイトの記載(2026年9月時点)を確認してください。

カツジン

この記事を書いた人:カツジン

平成2年生まれ・九州在住

元銀行員。M&A仲介とIT人材紹介の会社で、会社の値段と人の市場価値が決まる現場を3年見てきました。いまは事業承継で小さな会社を経営しています。

誰に、何のために書いているか

文系・未経験からITへ動くか迷っている人に向けて書いています。国の統計と、人材紹介で「企業が誰にいくら払うか」をみてきた経験から、いまどこにいて次に何をすれば年収が動くのかを書いています。きれいごとは書きません。

約束していること

数字は一次情報まで遡って確かめます。向いていない人がいることも、そのまま書きます。記事には広告を含みますが、条件に合わない人には勧めません。

銀行 10年M&A仲介・IT人材紹介 3年事業承継で経営

転職やキャリアのことで気になることがあれば、いつでも気軽に連絡してください。売り込みはしません。

未経験からIT転職転職・年収

コメント