Webデザイナーの求人はどこにあるか。47都道府県の求人倍率を並べたら、1倍を超える県はひとつもなかった

地方駅の新幹線ホームで、ポートフォリオケースとキャリーケースを持って列車を待つ女性を斜め後ろから描いた切り絵のイラスト。頭上の発車標に「のぞみ 東京 8:04」 未経験からIT転職
カツジン

書いている人:カツジン(元銀行員 → M&A仲介・IT人材紹介 → 経営)。企業が誰にいくら払うかを見てきた立場から書いています。詳しく

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求人サイトで「Webデザイナー」と入れて、勤務地を自分の県に絞った瞬間、件数が2桁から1桁になった人へ。

気のせいではありません。厚生労働省が公開しているハローワークの求人統計で、47都道府県の求人倍率を1つずつ引いてみました。1倍を超える県は、ひとつもありませんでした。

どこに席があり、どこで待っても来ないのか。県ごとの数字で見ていきます。

47都道府県に、1倍を超える県はなかった

厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)は、職業ごとの有効求人倍率と求人賃金を都道府県別に出しています。令和7年度のWebデザイナーを、就業者の多い順に見ます。

都道府県 就業者数 有効求人倍率
東京都 60,000人 0.19倍
神奈川県 21,020人 0.07倍
大阪府 16,540人 0.08倍
埼玉県 13,060人 0.03倍
愛知県 9,910人 0.09倍
千葉県 9,330人 0.22倍
福岡県 6,980人 0.07倍
兵庫県 6,580人 0.08倍
北海道 5,240人 0.03倍
京都府 5,140人 0.11倍

就業者数の多い10都道府県。就業者数は令和2年国勢調査、有効求人倍率は令和7年度のハローワーク求人統計を厚生労働省がjob tagで職業ごとに加工した値。濃い色は0.1倍未満。出典:厚生労働省 職業情報提供サイト「Webデザイナー(Web制作会社)」

いちばん高い東京都で0.19倍。求職者5人に求人1件です。神奈川・大阪・福岡は0.07〜0.08倍で、12〜14人に1件。埼玉と北海道は0.03倍で、33人に1件でした。

倍率が出ている30県のうち最大は佐賀県の0.89倍ですが、就業者580人の小さな市場です。全国平均の0.11倍は、東京を入れてもこの数字だということです。

求人が少なすぎて、倍率が出ない県が17ある

青森、岩手、秋田、山形、福島、茨城、群馬、石川、山梨、滋賀、奈良、和歌山、鳥取、島根、山口、高知、沖縄。この17県は、ハローワークの有効求人数が少ないため、倍率そのものが非表示になっています。

比べるために、同じ職業ページでシステムエンジニア(Webサービス開発)を引くと、倍率が出ている46県のうち28県で1倍を超えていました。

福岡2.04倍、北海道1.51倍、大阪3.68倍。県が悪いのではなく、席の種類の問題です。

席の半分は、一都三県にある

Webデザイナーとして働く20万1,100人が、どこにいるか。地域ごとに足すとこうなります。

関東54.0%10万8,600人
近畿16.4%3万2,960人
中部12.3%2万4,750人
九州・沖縄6.9%1万3,860人
北海道・東北5.7%1万1,400人
中国3.2%6,520人
四国1.5%3,000人
一都三県だけで51.4%10万3,410人

地域別のWebデザイナー就業者数と構成比(令和2年国勢調査の加工値・47都道府県の合計20万1,090人。構成比は当編集部が算出)。出典:厚生労働省 職業情報提供サイト

東京都だけで6万人、29.8%。神奈川・埼玉・千葉を足した一都三県で、51.4%になります。席の半分は、この4つの県に固まっています。

福岡・大阪・愛知は、席はあるが倍率が低い

大阪府1万6,540人、愛知県9,910人、福岡県6,980人。席の数は全国5位から7位に入りますが、倍率は0.07〜0.09倍で、東京の0.19倍の半分以下です。

働いている人は多いのに、求人は出ない。制作会社の席が埋まったまま動かない地域だと読めます。

厚生労働省の職業解説にある「Web制作会社は社員10〜20人ほどの規模が多い」は、ここに効いています。1社の欠員が1人出るかどうかで、県の倍率が決まる規模です。

求人票の月給は、どこで見ても20万円台から

job tagには、ハローワークの求人票に書かれた月給の幅も出ています。東京都で23.1〜38.3万円、大阪府で23.5〜31.3万円、福岡県で22.4〜32.0万円、北海道で20.8〜28.6万円。

全国平均は28.2万円。同じ東京都のシステムエンジニア(Webサービス開発)は26.9〜50.2万円で、上限が12万円違います。

一方で、雇われて働いている人の年収は東京都609.5万円、大阪府505.3万円、福岡県420.8万円、北海道377.0万円。求人票の月給は入口の額で、年収は在籍している人の平均なので、同じ県でも開きがあります。

地方ほどこの開きが小さい。北海道の求人賃金の上限28.6万円を12倍すると343万円で、年収377万円とほぼ同じです。入口の額から上がる幅が、地方では最初から小さくなっています。

Webデザイナーの年収そのものは、Webデザイナーの年収は539万円で、雇われている人と全員の2つに分けて書きました。

自分の県の倍率が0.03倍なら、待っていても列は進みません。席の半分がある一都三県の求人に、地方に住んだまま応募する道があります。

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対象が東京・埼玉・神奈川での就業を希望する人なので、0.03倍の県で欠員を待つ代わりに、東京の0.19倍の列に地方から最初から並べます。デザイン寄りかコーディング寄りかも、応募の前に担当者から聞けます。面談は無料です。

対象は20代・高卒以上で、東京・埼玉・神奈川での就業を希望する方です(居住地は問いません)。

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地方から、東京の求人に応募するという選び方

地方の自宅で、ヘッドセットをつけてノートPCに向かい東京の会社とオンラインで打ち合わせをする男性の横顔の切り絵。窓の外には稲穂の田んぼと山

在宅で働ける求人は、東京の求人として数えられている

ハローワークの求人倍率は、勤務地の都道府県で数えます。会社が東京にあれば、在宅で働ける求人でも東京の1件です。厚生労働省の職業解説には、Webデザイナーはテレワークが可能な会社が多い、とあります。

つまり、地方に住んだまま応募できる求人は、自分の県の倍率の中には入っていません。0.03倍の県の列に並ぶか、0.19倍の東京の列に並ぶかは、住む場所を変えなくても選べます。

同じ県でも、エンジニア側の席は倍率が違う

福岡県で、Webデザイナー0.07倍に対してシステムエンジニア(Webサービス開発)は2.04倍。北海道で0.03倍に対して1.51倍。大阪府で0.08倍に対して3.68倍です。

同じ県の同じWeb制作の現場で、席の種類を変えるだけで倍率が2桁変わります。デザインだけの席と、コーディングまで含む席の差は、Webデザイナーはやめとけ?で全国の数字から確かめました。

よくある質問

Webデザイナーの求人はどこに多いですか?

厚生労働省のjob tagによると、Webデザイナーの就業者20万1,100人のうち東京都が6万人(29.8%)、一都三県で51.4%を占めます。次いで大阪府1万6,540人、愛知県9,910人、福岡県6,980人です。有効求人倍率は東京都でも0.19倍で、令和7年度に1倍を超えた県はありません。

福岡や大阪でWebデザイナーの求人倍率はどのくらいですか?

令和7年度の有効求人倍率は福岡県0.07倍、大阪府0.08倍、愛知県0.09倍です。就業者数は全国5〜7位ですが、倍率は東京都の0.19倍の半分以下です。同じ県のシステムエンジニア(Webサービス開発)は福岡県2.04倍、大阪府3.68倍でした。

Webデザイナーの在宅・フルリモートの求人はありますか?

厚生労働省の職業解説では、Webデザイナーはテレワークが可能な会社が多いとされています。ただし求人倍率は勤務地の都道府県で数えられるため、在宅で働ける求人も会社の所在地の求人として集計されます。地方に住んだまま応募できる求人は、自分の県の倍率には含まれていません。

未経験でも応募できるWebデザイナーの求人はありますか?

求人票の月給は全国平均で28.2万円、東京都で23.1〜38.3万円が幅です。求人倍率0.11倍の市場では未経験向けの求人自体が少ないため、デザインだけでなくHTML・CSSやJavaScriptを扱える状態で応募先を広げるほうが現実的です。

最後に、地方でこれから学ぶ人へ。自分の県に求人がないことと、学べないことは別です。一都三県の求人に応募するなら、求人票の「HTML・CSSができる方」の行を先に埋めておく必要があります。

Winスクールは北海道から鹿児島まで全国に教室があり、オンラインにも対応した個人レッスンのスクールです。Webデザイナー向けとWebエンジニア向けの就職・転職コースの両方があります。

住んでいる県で学び、席のある県に応募する。この順番なら、0.03倍の列に並ぶ前に、応募できる求人の側を選べます。受講相談は無料です。

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47都道府県に、1倍を超える県はひとつもありません。席は県ではなく、席の種類と、どの列に並ぶかで決まっていました。

参考出典
厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)Webデザイナー(Web制作会社)・システムエンジニア(Webサービス開発)の都道府県別データ
厚生労働省「ハローワーク求人統計」令和7年度/「令和7年賃金構造基本統計調査」/総務省「令和2年国勢調査」(いずれもjob tagの加工値)

有効求人倍率は、求人数が少ない都道府県では非表示になります(Webデザイナーは17県)。求人賃金の幅は求人票の月給の下限と上限、地域の構成比は当編集部の算出です。サービス内容・対象条件は公式サイトの記載(2026年9月時点)を確認してください。

カツジン

この記事を書いた人:カツジン

平成2年生まれ・九州在住

元銀行員。M&A仲介とIT人材紹介の会社で、会社の値段と人の市場価値が決まる現場を3年見てきました。いまは事業承継で小さな会社を経営しています。

誰に、何のために書いているか

文系・未経験からITへ動くか迷っている人に向けて書いています。国の統計と、人材紹介で「企業が誰にいくら払うか」をみてきた経験から、いまどこにいて次に何をすれば年収が動くのかを書いています。きれいごとは書きません。

約束していること

数字は一次情報まで遡って確かめます。向いていない人がいることも、そのまま書きます。記事には広告を含みますが、条件に合わない人には勧めません。

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