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Webエンジニアはオワコンだ、やめとけ、と言われます。AIがコードを書くようになったし、未経験の人も増えすぎた、と。
国の統計を5年分並べると、オワコンの逆でした。業界の売上は、5年で2割以上伸びています。
ただし同じ5年で、IT技術者の求人倍率は2.22倍から1.45倍に下がっていました。先に結論を書きます。仕事は減っていません。並ぶ人が増えました。やめとけと言われるのは、席の増え方より、人の増え方のほうが速いからです。
市場は、5年で2割以上伸びていた
経済産業省の特定サービス産業動態統計は、情報サービス業とインターネット附随サービス業の売上を毎月集めています。2019年から2024年まで、公表された前年比を掛け合わせました。
| 業種・業務(2019年→2024年) | 伸び |
|---|---|
| 情報サービス業 | |
| 売上高の合計 | +21.4% |
| 受注ソフトウェア(注文を受けて開発するもの) | +23.2% |
| 常用従業者数 | +9.5% |
| インターネット附随サービス業 | |
| 売上高の合計 | +26.6% |
| 課金・決済代行とサイト運営 | +37.6% |
| セキュリティサービス | +178% |
| 常用従業者数 | +4.2% |
各年の公表前年比(調査対象の追加などの影響を除いた値)を当編集部で掛け合わせた5年間の伸び。調査対象は売上高上位の企業(業種の年間売上のおおむね7割)。同調査は2025年に総務省のサービス産業動態統計調査へ統合された。出典:経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」(e-Stat)
5年間で前年を下回ったのは、2020年の受注ソフトウェア(−2.6%)の1回だけです。インターネット附随サービス業は5年続けてプラスでした。
プログラムを書くWeb制作の受注は、国の統計ではソフトウェア業の受注ソフトウェアに数えられます(経済構造実態調査の定義)。Webを作る仕事も、動かす仕事も、どちらも伸びています。
総務省・経済産業省の経済構造実態調査でも、インターネット附随サービス業の売上は2023年の12.7兆円から2024年の14.5兆円へ、1年で14.2%増えました。同じ1年で、会社の数は0.7%減っています。
ネット業界の売上の8割超がサービスを動かし続ける側にあることは、Webエンジニアの31タスクと一緒に別に書きました。
Webエンジニアとはどんな仕事か。厚労省の31タスクを見たら、作るより直す仕事で、ネット業界の売上の8割超はサービスを動かす側にあった
Webを作る仕事のうち、画面の側を作るフロントエンドエンジニアは、厚生労働省編職業分類ではプログラマーに入り、Webデザイナーとは大分類から分かれていました。フロントエンドエンジニアとは何かで確かめています。
それでも、求人倍率は2.22倍から1.45倍に下がった
次に、席の側です。厚生労働省の一般職業紹介状況から、職業中分類「情報処理・通信技術者」の有効求人倍率を年度で並べます。Webエンジニアは、この区分に入ります。
| 年度 | IT技術者 | 全職業 | 求人 | 求職 |
|---|---|---|---|---|
| 2019 | 2.22倍 | 1.41倍 | 49,612 | 22,301 |
| 2020 | 1.32倍 | 1.01倍 | 39,039 | 29,491 |
| 2021 | 1.36倍 | 1.05倍 | 43,473 | 31,951 |
| 2022 | 1.51倍 | 1.19倍 | 48,641 | 32,273 |
| 2023 | 1.53倍 | 1.17倍 | 51,841 | 33,844 |
| 2024 | 1.53倍 | 1.14倍 | 53,551 | 35,067 |
| 2025 | 1.45倍 | 1.10倍 | 52,799 | 36,290 |
有効求人倍率と、月平均の有効求人数・有効求職者数(パートタイムを含む常用・年度)。IT技術者は職業中分類「情報処理・通信技術者」で、Webエンジニアだけの値ではない。ハローワークの求人・求職のみで、民間の職業紹介や求人サイトは含まない。2021年9月以降はオンラインで登録した求職者を含む。出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」(e-Stat)
2019年度の2.22倍は、コロナ前の水準です(2017年度は2.48倍)。2020年度に1.32倍まで落ち、そこから1.53倍まで戻して、2025年度は1.45倍。2026年7月は1.34倍です。
それでも、どの年度も全職業の倍率を上回っています。2025年度も、求職者1人に1.45件の求人があります。全職業は1.10件です。
下がった理由は、並ぶ人が6割増えたこと
倍率は、求人を求職者で割った数字です。分子と分母を分けて見ます。
求人は、2019年度の月4万9,612件から2025年度の5万2,799件へ、6.4%増えました。求職者は2万2,301人から3万6,290人へ、62.7%増えました。
倍率が下がったのは、席が減ったからではありません。同じ席に並ぶ人が、6割増えたからです。やめとけの正体の半分は、この分母の増え方です。
ただし2021年9月からは、ハローワークに来所せずオンラインで登録した求職者も数えています。6割の増加には、この数え方の変化も含まれます。
並ぶ人が増えた先で何が起きているかは、紹介件数と就職件数の動きから別に確かめました。紹介は増えたのに、決まった人は減っていました。
未経験エンジニアは増えすぎか。求人は増え、決まった人だけ減っていた
並ぶ人が6割増えた入口で、最初に人が絞られるのは書類です。職歴の欄が薄いと、面接の前で止まります。
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企業の「大幅に不足」は、2年で12ポイント下がった
最後に、採用する企業の側です。IPA(情報処理推進機構)は毎年、DXに取り組む企業に、DXを進める人材の「量」が足りているかを聞いています。
| 調査の時期 | 大幅に不足 | やや不足 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 2024年春 | 62.1% | 23.6% | 85.7% |
| 2025年春 | 58.5% | 26.6% | 85.1% |
| 2026年春 | 50.1% | 35.4% | 85.5% |
DXに取り組む企業のDX推進人材の「量」の確保。IPAの表記では2023年度調査(2024年2〜5月実施)、2024年度調査(2025年2〜3月)、2025年度調査(2026年4〜6月・n=1,354)。調査の対象と方法は年ごとに一部異なる。出典:IPA「DX動向2025」「DX動向2026」
足りないと答える企業は、3回とも85%台で変わりません。変わったのは中身で、「大幅に不足」が12ポイント減り、「やや不足」が12ポイント増えました。IPAはこれを、人材不足に一服感がみられる、と書いています。
AIは、コードを書く側に入った
同じ時期に、生成AIを導入している企業は15.6%、22.6%、44.0%と、2年で2.8倍になりました。
AIを導入・試験利用・検討している企業のうち、AIを「プログラムコードやシステム開発支援」に使うのは47.0%。情報通信業に絞ると76.3%です。
AIを使ったシステムを実装できる開発者が不足している、と答える企業も、63.7%、53.7%、49.9%と下がりました。
AIが人を置き換えた、とこの数字からは言えません。言えるのは、急いで人を集める段階が終わりつつあり、同じ時期にAIがコードを書く側に入った、ということです。
やめとけが当たるのは、どの席か

3つの数字を並べます。業界の売上は伸びた。求人も増えたが、並ぶ人がもっと増えた。企業の足りない感覚は「大幅」から「やや」に下がり、AIがコードを書く側に入った。
この3つが重なる席は、決まったものを決まったとおりに作る入口の席です。並ぶ人が最も増え、AIが最も入りやすい。やめとけが当たるのは、Webエンジニアという仕事ではなく、この席の倍率です。
一方で、Webエンジニアの31タスクでいちばん多いのは、作ることと同じ高さで、動いているサービスを直すことでした。セキュリティは5年で2.8倍、決済とサイト運営は1.4倍に伸びています。
システム開発の内製化を進めている会社は22.3%で、そのうち82.3%が、人材の確保や育成が難しいと答えています(2025年2〜3月調査)。作れる人より、動いているものを任せられる人が足りていません。
任される側に移ったとき年収がどう動くかは、Web系の会社の年齢別・経験年数別の年収で別に確かめました。
Webエンジニアの年収を国の統計で引いたら、Web系の会社は20代前半から63万円高く、40代前半の862万円で伸びが止まっていた
いまWebエンジニアとして働いていて、やめとけの声に迷っているなら、見るのは職種名ではなく、自分がいる席です。決まったものを作る席から、動いているサービスを任される席へ。伸びているのは後者です。
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だから、いまの案件で自分が直したこと、任されたことを、同じ業界の求人票の言葉に置き換えて、面談で確かめられます。並ぶ人が増えた入口の列ではなく、任せる人が足りない列に、経験を持って並べます。面談は無料です。
対象は、IT・Web・ゲーム業界での実務経験がある方で、一都三県または関西での転職を希望する方です(居住地は問いません)。
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よくある質問
Webエンジニアはオワコンですか?
国の統計ではオワコンとは言えません。経済産業省の特定サービス産業動態統計で2019年から2024年の伸びを見ると、情報サービス業の売上は21.4%、インターネット附随サービス業は26.6%増えています。ハローワークのIT技術者(情報処理・通信技術者)の有効求人数も2019年度から2025年度で6.4%増え、有効求人倍率は1.45倍と全職業の1.10倍を上回っています。
Webエンジニアはやめとけと言われるのはなぜですか?
求人より応募する人のほうが速く増えているからです。ハローワークのIT技術者の有効求職者数は2019年度の月2万2,301人から2025年度の3万6,290人へ62.7%増え、有効求人倍率は2.22倍から1.45倍に下がりました(2021年9月以降はオンライン登録者を含む)。企業側でも、DX推進人材が「大幅に不足」と答える企業は62.1%から50.1%に下がっています。
Webエンジニアは増えすぎですか?
仕事を探す人の増え方が、求人の増え方より速くなっています。IT技術者の有効求人は2019年度から2025年度で6.4%増、有効求職者は62.7%増です。ただし倍率は1.45倍で、求職者1人あたり1件以上の求人があり、全職業の1.10倍より高い状態が続いています。増えすぎているのは職業全体ではなく、入口の席に並ぶ人です。
WebエンジニアはAIで仕事がなくなりますか?
IPAの調査では、生成AIを導入している企業は2年で15.6%から44.0%に増え、情報通信業ではAIをプログラムコードやシステム開発の支援に使う企業が76.3%あります。一方で、DX推進人材が足りないと答える企業は85.5%で変わっていません。AIがコードを書く側に入り、決まったものを作る仕事の比重は下がる一方、動いているサービスを直し、任される人は足りない状態です。
2.22倍から1.45倍。
下がったのは席の数ではなく、1つの席に並ぶ人の数でした。
参考出典
経済産業省特定サービス産業動態統計調査/総務省・経済産業省経済構造実態調査
厚生労働省一般職業紹介状況(職業安定業務統計)/IPADX動向2025・DX動向2026
伸び率は各調査が公表した前年比を当編集部で掛け合わせた値です。ハローワークの統計は民間の職業紹介・求人サイトを含まず、職業中分類「情報処理・通信技術者」にはWebエンジニア以外のIT技術者も含まれます。IPAの調査は企業の回答に基づく値です。サービス内容・対象条件は公式サイトの記載(2026年9月時点)を確認してください。


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