高卒の平均年収は346万円。大卒との差は、20代では月3万3,500円だった

朝の道を、作業着の若者と参考書を抱えた若者が同じ方向へ歩いている。分岐点の標識に「18歳」と書かれている 未経験からIT転職
カツジン

書いている人:カツジン(元銀行員 → M&A仲介・IT人材紹介 → 経営)。企業が誰にいくら払うかを見てきた立場から書いています。詳しく

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高校を出て働きはじめた年の話です。

同じ年に大学へ進んだ同級生が卒業して就職するのは、4年後。そのとき2人の給料にどれだけ差がついているかというと、月に3万3,500円でした。

思ったより小さい、と感じた方が多いかもしれません。実際、この時点での差はそれほど大きくありません。

問題は、この差がその後どう動くかです。国の統計を年齢順に並べると、はっきりした形が出てきました。

まず、平均から確かめます

厚生労働省が毎年、学歴ごとの賃金を調べています。令和6年の結果はこうでした。

最終学歴 月額 年収換算
高校 28.9万 346.7万
専門学校 30.7万 368.3万
高専・短大 30.7万 368.6万
大学 38.6万 463.0万
大学院 49.7万 596.4万

厚生労働省「令和6年 賃金構造基本統計調査」学歴別賃金(男女計)より。年収換算は所定内給与額を12倍したもので、賞与は含みません。賞与を含めた実際の年収は、これより高くなります。

高校卒は月28万8,900円、大学卒は38万5,800円。差は月9万6,900円、年にすると116万円です。

この数字だけを見ると、学歴の差は決定的に見えます。ただ、これは全年齢を平均した数字でした。

20代前半の差は、月3万3,500円

同じ調査を、年齢階級ごとに並べ直します。高校卒と大学卒の差だけを取り出しました。

年齢 高校 大学
20〜24歳 21.7万 25.1万 3.4万
25〜29歳 24.3万 28.4万 4.1万
30〜34歳 26.5万 32.5万 6.0万
35〜39歳 28.3万 37.3万 9.0万
40〜44歳 30.1万 40.6万 10.5万
45〜49歳 31.7万 45.9万 14.2万
50〜54歳 32.8万 49.2万 16.4万
55〜59歳 33.1万 52.7万 19.6万

同上。所定内給与額の月額(男女計)。差は筆者が算出。

20代前半で3万3,500円だった差が、50代後半には19万5,900円になります。5.8倍に開いています。

学歴の差は、入口の差ではなく、そのあと何十年もかけて開いていく差でした。入った時点で決まっているなら、途中で打つ手はありません。時間をかけて開くなら、途中で何かが起きています。

差が開くのは、35歳を過ぎてから

開き方を見ると、進むペースが一定ではありません。年齢を1つ上がるごとに、差が何万円増えたかを並べます。

→25歳+0.7万
→30歳+1.9万
→35歳+3.0万
→40歳+1.5万
→45歳+3.7万
→50歳+2.2万
→55歳+3.2万

前の年齢階級からの差の増加幅。同上のデータから算出。

会議室の端の席に30代後半の男性が1人で座り、机の奥には背もたれの高さが違う空席が並んでいる

いちばん動くのは30代後半と40代後半です。役職がつくかどうかが決まる時期と重なります。

人材紹介にいたころ、企業の管理職登用の要件を見る機会が何度もありました。大卒に限ると書いてある会社はほとんどありません。ただし選ばれる母集団に入っているかどうかで、結果は変わります。ここが数字として出ているのが、35歳以降の開き方です。

専門学校と短大は、高校とほとんど変わらない

もうひとつ、見落とされやすい数字があります。

専門学校卒は30万6,900円、高専・短大卒は30万7,200円。高校卒との差は、どちらも月に1万8,000円ほどしかありません。

一方、大学卒との差は7万8,000円以上あります。学歴による賃金の段差は、高校と大学の間に集中していて、その手前は横並びに近い。2年制の学校に行けば中間の賃金になる、という形にはなっていません。

職種を変えると、この線から外れる

ここまでは学歴で分けた数字です。同じ統計を職種で分けると、別の景色になります。

ソフトウェア作成者、つまりプログラマーやシステムエンジニアにあたる区分の推定年収は574万円でした。これは学歴で分けた数字ではなく、その職種に就いている人全体の数字です。高校卒の平均346万円とは、比べている軸が違います。

職種の詳しい内訳はプログラマーの年収は574万円にまとめました。ただしこの職種にも別の壁があって、40歳前後で伸びが3%まで落ちます。学歴の差が45歳前後で最も開くのとは、逆の形をしています。

高校卒からIT職に入る場合に何が起きるかは、高卒からエンジニアになれるかで、求人の要件と実際の選考から整理しています。

35歳より前に、どの線に乗るかを決める

学歴の差が大きく動くのは30代後半からでした。裏を返せば、その前に職種を変えれば、比べられる軸そのものが変わります。Winスクールは全国に教室があり、学歴や年齢の制限がありません。無料の体験・説明会で、いまの経験から見てどの職種が現実的か、そこに移るまでに何が要るのかを直接聞けます。受講を決める必要はありません。今の会社にいながら、選択肢だけ確かめておく使い方ができます。

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賃金が開く手前には、情報の経路そのものの差もあります。未経験の求人はどこにあるかで、エージェントを使った人が高卒6.1%・大卒25.0%と4倍違っていた数字を並べました。

よくある質問

高卒の平均年収はいくらですか

厚生労働省の令和6年賃金構造基本統計調査では、高校卒の所定内給与額は月28万8,900円です。12倍すると346.7万円ですが、これは賞与を含まない数字なので、実際の年収はこれより高くなります。大学卒は月38万5,800円で、差は月9万6,900円です。

高卒と大卒では生涯でどれくらい差がつきますか

年齢階級ごとの差を見ると、20〜24歳では月3万3,500円ですが、55〜59歳では19万5,900円まで開きます。差が最も大きく動くのは35〜39歳と45〜49歳で、役職がつくかどうかが決まる時期と重なっています。

専門学校に行けば高卒より給料は上がりますか

統計上は月1万8,000円ほどの差です。専門学校卒30万6,900円、高専・短大卒30万7,200円に対し、高校卒は28万8,900円でした。大学卒の38万5,800円との間には7万8,000円以上の差があり、段差は高校と大学の間に集中しています。

高校を出た年の差は、月3万3,500円でした。
この数字は、その後30年かけて19万5,900円になります。
変えられるとしたら、開ききる前のどこかです。

※ 数値は厚生労働省「令和6年 賃金構造基本統計調査」の学歴別賃金(企業規模計・男女計)に基づきます。ここでいう賃金は所定内給与額で、超過労働給与額と賞与は含みません。年収換算はこの月額を12倍したもので、賞与を含めた実際の年収はこれより高くなります。年齢階級ごとの差および増加幅は、同調査の数値から筆者が算出しました。管理職登用に関する記述は、筆者が人材紹介に在籍していた際に見た求人要件に基づく整理で、企業により異なります。

参考出典:厚生労働省「令和6年 賃金構造基本統計調査 結果の概況」学歴別にみた賃金(第3表 学歴、性、年齢階級別賃金及び対前年増減率)。

カツジン

この記事を書いた人:カツジン

平成2年生まれ・九州在住

元銀行員。M&A仲介とIT人材紹介の会社で、会社の値段と人の市場価値が決まる現場を3年見てきました。いまは事業承継で小さな会社を経営しています。

誰に、何のために書いているか

文系・未経験からITへ動くか迷っている人に向けて書いています。国の統計と、人材紹介で「企業が誰にいくら払うか」をみてきた経験から、いまどこにいて次に何をすれば年収が動くのかを書いています。きれいごとは書きません。

約束していること

数字は一次情報まで遡って確かめます。向いていない人がいることも、そのまま書きます。記事には広告を含みますが、条件に合わない人には勧めません。

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