「仕事が向いてない」は、たいてい職場の話でした。辞めた理由の1位は労働時間

夜のオフィスで人のいないフロアに一人残り、モニタから視線を外して考え込んでいる若手社員を描いたメゾチント風イラスト 未経験からIT転職
カツジン

書いている人:カツジン(元銀行員 → M&A仲介・IT人材紹介 → 経営)。企業が誰にいくら払うかを見てきた立場から書いています。詳しく

PR 本記事は広告を含みます。

この仕事、自分には向いていないんじゃないか。

そう思って検索していると思います。先に結論を書きます。向いていないのは仕事ではなく、職場かもしれません。

この2つは、切り分けないと打ち手を間違えます。元IT人材紹介として、公的なデータから順に見ます。

まず、そう思っているのはあなただけではない

厚生労働省が15〜34歳の労働者およそ2万3千人に聞いた調査があります。

転職したいと
思っている
31.2%
転職したいと
思っていない
30.3%

出典:厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査」個人調査(15〜34歳の若年労働者が対象・有効回答率57.6%)。若年正社員の回答。残りは「わからない」等です。

ほぼ半々です。年齢別に見ると、20〜24歳では35.0%が転職したいと思っています。

今の会社に不満を持っているのは、特別なことではありません。ここで悩んでいる人が、およそ3人に1人はいるということです。

実際に辞めた人の理由を、数えてみる

では、実際に新卒で入った会社を辞めた人は、何を理由に挙げたのか。同じ調査にあります。

労働時間・休日・
休暇の条件
28.5%
人間関係26.4%
賃金の条件21.8%
仕事が自分に
合わない
21.7%
ノルマや責任が
重すぎた
15.2%
会社に将来性が
ない
11.5%
職場の条件の話それ以外

出典:同上(複数回答/最終学校卒業後に初めて勤務した会社をやめた人の回答)。バーの長さは1位を100とした相対値です。

1位から3位までが、労働時間・人間関係・賃金。
「仕事が自分に合わない」は4位でした。

辞めた人が挙げた理由の上位は、仕事の中身ではなく、働く条件と人間関係です。

人材紹介にいたときも同じでした。仕事そのものが嫌になった人より、条件と人間関係で限界が来た人のほうが、ずっと多い。

それでも「向いてない」と感じるのはなぜか

理由があります。職場が合っていないと、仕事の成果も出なくなるからです。

眠れていない、聞ける人がいない、時間が足りない。この状態では誰でもミスが増えます。そしてミスが増えると、人は原因を自分の適性に求める。

順番が逆になる 環境が悪い → 成果が出ない → 自分には向いていないと結論する。この順番で自己評価が下がっている人を、何人も見ました。

だから最初にやることは、辞めるかどうかを決めることではなく、原因がどちらにあるかを分けることです。

職場の話だと分かって転職に傾いたなら、次は第二新卒という立場が実際どう見られているかを確認してください。企業が中途採用で何を見ているかを数字で整理しています。

切り分けるための、見分け方

二手に分かれた道の前に立ち、どちらにも足を踏み出さずにいる人物の後ろ姿を描いたメゾチント風イラスト

次のどちらに当てはまるかで、打ち手が変わります。

仕事の中身が合っていない

  • 条件が良くなっても、やりたいと思えない
  • その業務の話題に興味が湧かない
  • うまくできる同僚を見ても、そうなりたいと思わない
  • 休日でも、その仕事の話は避けたい

職場のほうが合っていない

  • 仕事の内容自体は嫌いではない
  • 特定の人がいない日は、わりと平気
  • 時間さえあれば、できると思う
  • 他社の同じ職種なら、やれる気がする

仕事の中身のほうに当てはまるなら、職種を変える話です。職場のほうなら、同じ職種のまま環境を変えるほうが早い。

ここを間違えると、転職しても同じことが起きます。職種を変えるべき人が会社だけ変えても、また向いていないと感じる。逆も同じです。

言語選びの段階で止まっている場合は、前にまとめた何語から始めるかの目的別ガイドも参考になります。

条件で動くこと自体は珍しくありません。20代の転職理由は1位が賃金で59.9%でした。

職種を変えるなら、何を見るか

本当に職種を変える場合、次の順で考えると失敗が減ります。

嫌だった作業を、具体的に書き出す。「営業が向いてない」ではなく「初対面で数字を追うのがきつかった」まで分解します
それが要らない職種を探す。人と話すのが苦手なら、対人比率の低い職種があります(職種ごとの中身を整理しました)
入口の広さで絞る。未経験から入れるかどうかで、現実的な選択肢はかなり変わります

ちなみにIT職が候補に挙がりやすいのは、対人の比重を自分で選べる幅が広いからです。人と話す上流も、黙って手を動かす領域も、同じ業界の中にあります(エンジニアに向く人・向かない人も書きました)。

自分で切り分けられないときは、外の人に話す

ここまで読んでも分からない、というのが普通です。中にいると、環境のせいなのか自分のせいなのか判断がつかなくなる。それが職場の影響そのものだからです。

第二新卒エージェントneoは、ネオキャリアが運営する20代向けの就職・転職支援サービスです。相談は無料で、いま辞める必要も応募する必要もありません。WEB面談に対応しているので、在職中でも自宅から話せます面談で何をされるかはこちら)。

対象の条件 20代(おおむね19〜28歳)の方が対象です。29歳以上の方、新卒での就職を希望する方は対象外になります。

\ 相談は無料・WEB面談で全国から /

よくある質問

仕事が向いてないと思うのは甘えですか

甘えではありません。厚生労働省の調査では、若年正社員の31.2%が転職したいと思っており、20〜24歳では35.0%にのぼります。3人に1人が同じ状態にいるということです。問題は感じること自体ではなく、原因を切り分けずに判断してしまうことです。

向いてないと感じたら、すぐ辞めるべきですか

順番としては、辞めるかどうかより先に、原因が仕事の中身なのか職場環境なのかを分けてください。職種を変えるべき人が会社だけ変えても、同じことが起きます。

入社1年目で向いてないと思うのは早すぎますか

早すぎるとは言えません。実際、新卒で入った会社を辞めた人が挙げた理由の上位は、労働時間・休日・休暇の条件、人間関係、賃金でした。これらは1年目でも十分に判断できる要素です。一方で仕事の適性は、任される範囲が変わると見え方も変わります。

上司に向いてないと言われました

その言葉が、能力の評価なのか、指導の言い回しなのかは分けて受け取ってください。判断材料が一人の発言だけなら、外の人に経歴を見てもらったほうが正確です。

「向いてない」という言葉は、便利すぎます。環境の問題も、適性の問題も、全部これ一言で片づいてしまう。

実際に辞めた人が挙げた理由の1位から3位は、労働時間・人間関係・賃金でした。

まず分けてください。変えるべきものが分かれば、やることは決まります。

※ 本記事の統計は厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査」個人調査(15〜34歳の若年労働者が対象・有効回答率57.6%)に基づきます。離職理由は複数回答です。切り分けの考え方や現場の記述は、筆者が人材紹介に在籍した期間の見聞に基づく整理であり、医学的な判断を示すものではありません。心身の不調が続く場合は医療機関にご相談ください。

カツジン

この記事を書いた人:カツジン

平成2年生まれ・九州在住

元銀行員。M&A仲介とIT人材紹介の会社で、会社の値段と人の市場価値が決まる現場を3年見てきました。いまは事業承継で小さな会社を経営しています。

誰に、何のために書いているか

文系・未経験からITへ動くか迷っている人に向けて書いています。国の統計と、人材紹介で「企業が誰にいくら払うか」をみてきた経験から、いまどこにいて次に何をすれば年収が動くのかを書いています。きれいごとは書きません。

約束していること

数字は一次情報まで遡って確かめます。向いていない人がいることも、そのまま書きます。記事には広告を含みますが、条件に合わない人には勧めません。

銀行 10年M&A仲介・IT人材紹介 3年事業承継で経営

転職やキャリアのことで気になることがあれば、いつでも気軽に連絡してください。売り込みはしません。

未経験からIT転職

コメント