プログラマーの年収は574万円。40歳前後で伸びが3%まで落ちる

上がっていく階段の途中に1段だけ平らに長く伸びた段があり、そこに「40代」と書かれている。男性が立ち止まって上を見上げている 未分類
カツジン

書いている人:カツジン(元銀行員 → M&A仲介・IT人材紹介 → 経営)。企業が誰にいくら払うかを見てきた立場から書いています。詳しく

PR 本記事は広告を含みます。

プログラマーの年収を調べる人が、いちばん知りたがっているのは平均額ではありませんでした。

検索されている質問を数えると、最も多いのは「年収1000万はどのくらいの割合か」です。次が「SEとどちらが高いか」、その次が「なぜ低いのか」でした。

国の統計に、この3つの答えが揃っています。

まず平均から。574.1万円です

厚生労働省の賃金構造基本統計調査で、プログラマーにあたる区分は「ソフトウェア作成者」です。

574.1万円ソフトウェア作成者の推定年収平均38.0歳・勤続10.7年・対象77,926人。産業計・企業規模10人以上・男女計

出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」職種(小分類)別。年収は「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与」で算出

ここで先に、よくある誤解を1つ潰しておきます。

所定内労働月155時間
残業月11時間
残業代の推定年35.0万円(年収の6.1%)

きまって支給する現金給与額と所定内給与額の差から算出

574万円のうち、残業で積み上がっている分は6.1%です。残業まみれで数字が膨らんでいるわけではありません。

「なぜ低いのか」の答えは、40歳前後にある

年齢階級ごとの伸び幅を並べると、ある場所で止まります。

年齢年収前階級比
20〜24歳347.8万
25〜29歳469.6万+35.0%
30〜34歳541.1万+15.2%
35〜39歳631.4万+16.7%
40〜44歳650.5万+3.0%
45〜49歳738.0万+13.5%
50〜54歳695.4万-5.8%
55〜59歳730.8万+5.1%

出典:同調査。色を付けた行が伸びの止まる年代

20代のうちは35%、15%と伸びます。それが35〜39歳から40〜44歳にかけて、たった3.0%。金額でいえば19万円です。

ここが「思ったより上がらない」と感じる場所です。5年働いて19万円。20代の伸び方を体験した人ほど、この落差に驚きます。

SEとどちらが高いか

同じ統計に、もう1つの区分があります。システムコンサルタント・設計者です。

ソフトウェア作成者

574.1万円 平均38.0歳 77,926人

仕様が決まったあと、それを形にする側です。人数が圧倒的に多い。

システムコンサルタント・設計者

752.6万円 平均41.4歳 14,905人

何を作るかを決める側です。178.5万円高いかわりに、人数は5分の1しかいません。

ただし平均年齢が3.4歳違うので、この差をそのまま能力差と読むのは危険です。年齢を揃えて比べた記事では、40代前半で254万円まで開くことを確認しました。

年収1000万の割合は

いちばん多く検索されている質問ですが、この統計には1000万円以上という区分がありません。かわりに、各年齢階級の平均がどこまで届いているかで見ます。

ソフトウェア作成者の最高は、45〜49歳の738.0万円でした。設計者側の最高でも40〜44歳の904.4万円です。つまり職種の平均としては、どちらも1000万円に届いていません

個別には超える人がいます。ただ平均が届いていない以上、そこは例外の領域です。1000万円を前提に進路を決めると、計算が合わなくなります。

現実的な線は、40代で700万円台。ここを基準に置いたほうが判断を誤りません。

踊り場をどう抜けるか

40歳前後で伸びが止まるのは、作業量で評価される仕事だからです。1人が1ヶ月に書ける量には上限があります。

なお、AI領域へ移ることを考えているなら、AIエンジニアの仕事の実態を国の調査で見た記事も参考になります。求人が大企業に偏っている構造まで数字で出しました。

人材紹介にいた頃、この踊り場を抜けた人が何をしていたかを見ると、共通点がありました。作る量ではなく、決める範囲を増やしていたことです。

左は縦に高く積み上がった書類の山、右は横に広がるテーブルに並んだ紙。中央の紙に「決める」と書かれ、手が指している

設計に回る、要件を詰める場に入る、見積もりを出す。どれも書く量とは関係のない仕事です。お金の流れで見た記事でも同じ構造を書きました。

40歳の踊り場は、会社を変えても来る

伸びが止まるのは能力の問題ではなく、評価のされ方が作業量に紐づいているからです。同じ評価軸の会社に移っても、同じ場所で止まります。

strategy careerはエンジニア経験者に特化した転職エージェントです。いまの経歴で設計や上流の求人に届くのか、提示年収がいくらになるのかを、実際の求人で確認できます。面談は無料です。

対象の条件 エンジニア経験者の方が対象です(実務未経験の方は対象外)。就職先は東京・大阪エリアが対象になります。

\ 面談は無料 /

この40歳前後の踊り場は、学歴で分けたときの賃金カーブとは逆の形をしています。高卒の平均年収は346万円のほうで、学歴差が45歳前後に最も開く様子を並べました。

よくある質問

プログラマーの年収はいくらですか

令和6年賃金構造基本統計調査では、ソフトウェア作成者の推定年収が574.1万円でした。平均38.0歳、勤続10.7年、対象は77,926人です。残業は月11時間で、残業代は年35.0万円ほど、年収の6.1%にあたります。

プログラマーで年収1000万円の割合はどのくらいですか

この統計には1000万円以上という区分がないため割合は出せませんが、各年齢階級の平均で見ると、ソフトウェア作成者の最高は45〜49歳の738.0万円です。職種の平均としては1000万円に届いていません。個別に超える人はいますが例外的な領域になります。

プログラマーとSEはどちらが年収が高いですか

統計上はシステムコンサルタント・設計者752.6万円のほうが、ソフトウェア作成者574.1万円より178.5万円高くなっています。ただし平均年齢が41.4歳と38.0歳で3.4歳の差があるため、そのまま能力差とは読めません。

プログラマーの年収が低いと言われるのはなぜですか

伸びが途中で止まるためです。20〜24歳から25〜29歳では35.0%上がりますが、35〜39歳から40〜44歳では3.0%(金額で19万円)しか増えません。20代の伸び方を経験した人ほど、この落差を強く感じます。

年収を上げるにはどうすればいいですか

作業量ではなく決める範囲を増やすことです。設計に回る、要件定義の場に入る、見積もりを出すといった、書く量とは関係のない仕事が該当します。相談を受けた範囲では、踊り場を抜けた人は例外なくこの方向に動いていました。

※ 数値は厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」職種(小分類)別データ(産業計・企業規模10人以上・男女計)に基づき、「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額」で筆者が算出した推定年収です。同調査が年収として公表している値ではありません。残業代の推定は、きまって支給する現金給与額と所定内給与額の差から算出したもので、実際の割増賃金と一致するとは限りません。年齢階級別の数値は同一人物を追跡したものではなく、各年代の平均を並べたものです。職種の分類は同調査の区分によるもので、実際の職務内容と一対一で対応するとは限りません。キャリアに関する記述は、筆者が人材紹介に在籍した期間の見聞に基づく整理であり、統計ではありません。サービス内容・対象条件は公式サイトの記載(2026年9月時点)に基づくため、申込前に必ずご確認ください。

カツジン

この記事を書いた人:カツジン

平成2年生まれ・九州在住

元銀行員。M&A仲介とIT人材紹介の会社で、会社の値段と人の市場価値が決まる現場を3年見てきました。いまは事業承継で小さな会社を経営しています。

誰に、何のために書いているか

文系・未経験からITへ動くか迷っている人に向けて書いています。国の統計と、人材紹介で「企業が誰にいくら払うか」をみてきた経験から、いまどこにいて次に何をすれば年収が動くのかを書いています。きれいごとは書きません。

約束していること

数字は一次情報まで遡って確かめます。向いていない人がいることも、そのまま書きます。記事には広告を含みますが、条件に合わない人には勧めません。

銀行 10年M&A仲介・IT人材紹介 3年事業承継で経営

転職やキャリアのことで気になることがあれば、いつでも気軽に連絡してください。売り込みはしません。

未分類

コメント