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「応用情報 なくなる」で検索してここに来たなら、先に結論を書きます。
試験はなくなりません。なくなるのは、年に2回、決められた日に会場へ行って紙で受けるという、いまの受け方のほうです。
ただし、勘違いしたまま予定を立てると困ることが2つあります。ひとつは試験の時期がずれること。もうひとつは、自由になったように見えて受験回数は増えないことです。
応用情報に申し込んだ人のうち、実際に受験した人の割合
出典:IPA「情報処理技術者試験 統計資料」令和7年度春期(応募58,206人/受験38,663人)
3人に1人が、申し込んだのに会場へ来ていません。今回の変更がいちばん効くのは、実はこの層です。順に見ていきます。
なくなるのは試験ではなく、いまの受け方だった
2025年8月12日、IPA(情報処理推進機構)が応用情報技術者試験をCBT方式へ移行すると発表しました。CBTは会場のパソコンで受ける方式で、ITパスポートや基本情報では先に導入されています。
変わるところと、変わらないところを並べます。
| 項目 | いままで | これから |
|---|---|---|
| 方式 | 紙 | PC(CBT) |
| 時期 | 4月・10月 | 11月・2月 |
| 日程 | 全国一斉で1日 | 予約枠で選ぶ |
| 科目名 | 午前・午後 | 科目A・科目B |
| 形式 | 多肢選択式 | 変更なし |
| 出題数 | ─ | 変更なし |
新しい時期は前期が2026年11月頃、後期が2027年2月頃の実施予定。形式は多肢選択式・記述式・論述式、出題数と試験時間はいずれも変更なし。出典:IPA「応用情報技術者試験、高度試験及び情報処理安全確保支援士試験がCBT方式での実施に移行予定」(2025年8月12日公表)および「令和8年度応用情報技術者試験、高度試験及び情報処理安全確保支援士試験の実施予定について」
試験の中身は変わりません。変わるのは、いつ・どこで受けるかの決め方だけです。出題形式も出題数も試験時間も、IPAは変更しないと明記しています。
2026年度は、4月にも10月にも試験がない
ここが予定に直結します。従来の春期は4月、秋期は10月でした。新しい日程はこうです。
前期試験が2026年11月頃、後期試験が2027年2月頃。つまり2026年度は、これまで試験があった4月にも10月にも実施されません。
なくなると検索されている理由の一部は、この空白だと思っています
年2回という回数は変わらない
CBTと聞くと、ITパスポートのようにいつでも何度でも受けられると思いがちです。応用情報はそうなりません。
IPAは「前期試験、後期試験それぞれで複数の試験区分や複数回の申込みはできません」と書いています。前期で1回、後期で1回。合わせて年2回という枠は、いまと同じです。
落ちたらすぐ次を、という受け方はできません。ここは誤解しやすいところです。
変わるのは、日付を自分で決められること
では何が便利になるのか。会場ごとに試験の実施時間帯が設定され、受験者はその予約枠から自由に選べます。
いまは全国一斉なので、その日に外せない仕事や家庭の用事が入れば、それで終わりでした。前期という期間の中で日付を選べるなら、少なくとも日程の都合で諦める理由はなくなります。
資格の前に、いまの経験がいくらで見られているかを知る
応用情報を受けるということは、すでに実務がある方が多いはずです。ただ、資格を取ってから動くか、いまの経験のまま動くかで、次の半年の使い方が変わります。
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この変更がいちばん効くのは、受けに来なかった人だ
日付を選べることに、どれくらいの意味があるのか。IPAの統計に、それが見える数字があります。
| 段階 | 人数 | 応募者比 |
|---|---|---|
| 応募した | 58,206 | 100.0% |
| 受験した | 38,663 | 66.4% |
| 合格した | 8,527 | 14.6% |
令和7年度春期の応用情報技術者試験。出典:IPA「情報処理技術者試験 情報処理安全確保支援士試験 統計資料 令和7年度試験」(令和8年4月21日現在)。応募者比は当編集部が算出
3人に1人が、試験会場に来ていない

応募58,206人に対して、受験したのは38,663人。19,543人が申し込んだまま来ていません。全体の33.6%です。
比べると、この数字の大きさが分かります。以前ITパスポートの応募者30万人の内訳を調べたとき、申し込んで受けなかった人は11.7%でした。応用情報は、その2.9倍が来ていません。
受験料は7,500円です。単純に掛けると、約1億4,657万円分の席が当日空いている計算になります。
人材紹介にいたころ、資格の勉強を始めたと言っていた人が、次に会ったときには話題に出さなくなっている、ということが何度もありました。落ちたのではなく、受けていないんです。仕事が立て込んだ、その日に外せない用事が入った。理由はだいたいそれでした。
合格率は3年続けて下がっている
もうひとつ、受験した人の中での話もしておきます。春期の合格率は令和5年度27.2%、令和6年度23.6%、令和7年度22.1%と下がり続けています。
基本情報も同じ3年で47.1%から38.3%まで下がっています。誰が落ちているのかを学歴と年齢で分けた結果は、基本情報技術者試験の合格率にまとめました。
ITパスポートも令和2年度の58.8%から48.6%まで下がりました。得点分布で見た難しさの正体はITパスポートの難易度で整理しています。
応募者を分母にすると、令和7年度春期は14.6%。申し込んだ100人のうち、合格証を受け取るのは15人です。
難易度の話をするとき、どちらの数字を見ているかで印象がかなり変わります。22.1%は受験した人の中での割合で、申し込んだ人の中では14.6%です。
転職の材料として、基本情報とどう違うか
最後に、取る意味の話をします。
基本情報技術者は、未経験の応募で「学習を続けられる人かどうか」の材料になります。実務がない人にとって、行動を示せる数少ない手段だからです。これは以前基本情報は未経験の転職に意味があるかで、合格率の内訳から確かめました。
応用情報は、そこと役割が違います。受けるのは実務がある人が中心なので、資格そのものより、資格を取れる程度に体系を押さえているという確認の意味が強くなります。
人材紹介の現場で言うと、応用情報があるから通った、という場面は正直ほとんど見ませんでした。効いていたのは、職務経歴書に書かれた仕事の中身のほうです。資格は、その中身を裏づける材料として機能します。
だから、いま実務があって転職を考えているなら、11月の試験を待ってから動くより、いまの経歴で届く範囲を先に知ったほうが早いと思っています。資格が必要だと分かってから取っても、順番としては間に合います。
なお、インフラ方面の資格と比べたい場合は、CCNAの受験料と総額のほうに、費用の考え方をまとめました。
よくある質問
応用情報技術者試験はなくなるのですか?
試験はなくなりません。2025年8月12日にIPAが発表したのは、CBT方式への移行です。出題形式(多肢選択式・記述式)、出題数、試験時間はいずれも変更されません。変わるのは受験方法と日程、それに科目の名称です。
CBTになると、いつでも受けられるようになりますか?
なりません。IPAは「前期試験、後期試験それぞれで複数の試験区分や複数回の申込みはできません」としています。前期で1回、後期で1回の年2回という枠は現行と同じです。変わるのは、その期間内で会場ごとの予約枠から日時を選べる点です。
2026年度の試験はいつですか?
前期試験が2026年11月頃、後期試験が2027年2月頃に実施予定とIPAが公表しています。従来の春期4月・秋期10月とは時期が変わるため、2026年度は4月にも10月にも実施されません。
午前試験と午後試験の呼び方は変わりますか?
変わります。応用情報技術者試験では「午前試験」が「科目A試験」に、「午後試験」が「科目B試験」に名称変更される予定です。高度試験では午前Ⅰ・午前Ⅱが科目A-1・科目A-2、午後Ⅰ・午後Ⅱが科目B-1・科目B-2になります。
応用情報の合格率はどのくらいですか?
令和7年度春期は22.1%でした。令和5年度27.2%、令和6年度23.6%と3年続けて下がっています。ただしこれは受験した人を分母にした数字で、応募者58,206人を分母にすると14.6%です。応募者のうち実際に受験したのは66.4%にとどまります。
11月まで時間があるなら、学び方を変える選択肢もある
次の試験まで、いまから1年以上あります。独学で続けられるなら問題ありませんが、申し込んだまま受けに来なかった33.6%の多くは、勉強を続けられなかった側だと思っています。
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なくなるのは試験ではなく、受け方でした。
そして今回の変更でいちばん救われるのは、落ちた人ではなく、受けに行けなかった3人に1人のほうです。
参考出典:IPA 独立行政法人情報処理推進機構「応用情報技術者試験、高度試験及び情報処理安全確保支援士試験がCBT方式での実施に移行予定」(2025年8月12日公表)/「令和8年度応用情報技術者試験、高度試験及び情報処理安全確保支援士試験の実施予定について」/「情報処理技術者試験 情報処理安全確保支援士試験 統計資料」(令和7年度試験・令和8年4月21日現在)
試験日程はIPAが「実施予定」として公表しているもので、確定した日付ではありません。申込時期・受験手数料・合格発表日を含む詳細は後日IPAから公表されるため、受験を予定している方は必ずIPAの公式サイトで最新の情報をご確認ください。統計は令和7年度春期の数値で、応募者比(受験率66.4%・応募者を分母とした合格率14.6%)は当編集部が算出しました。資格の評価は企業や職種により異なるため、実際の選考での扱いは応募先ごとにご確認ください。サービス内容・対象条件は公式サイトの記載(2026年9月時点)に基づくため、申込前に必ずご確認ください。


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