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ITパスポートを調べていると、意味ないという言葉が必ず出てきます。取っても転職では評価されない、という話です。
ただ、その資格に年間30万人以上が申し込んでいます。意味がないものに、これだけの人が受験料を払っている。どちらかが間違っているはずです。
情報処理推進機構(IPA)が2026年4月に公表した、令和7年度の統計を読みました。答えは、受けている人の内訳に書いてありました。
| 勤務先 | 応募者数 | 構成比 |
|---|---|---|
| 非IT系企業 | 179,995 | 81.6% |
| IT系企業 | 40,715 | 18.4% |
| 合計 | 220,710 | 100.0% |
令和7年度の社会人応募者数を勤務先別に見たもの(単位:人)。無職・その他無記入は除くため、応募者総数307,266人とは一致しない。構成比は当編集部が算出。出典:IPA「令和7年度『iパス(ITパスポート試験)』の年間応募者数等について」
受けている人の大半は、IT企業の人ではない
非IT系企業が179,995人で、勤務先が分かっている社会人応募者の81.6%を占めます。IT系企業は40,715人で18.4%。4.4倍の差があります。
IPAもこの点を見出しにしていて、資料には「非IT系企業中心の活用が継続」と書かれています。想像されているような、IT業界を目指す人の資格ではありません。
非IT系の内訳で最も多いのは金融・保険業、不動産業で70,445人。次いで製造業27,866人、サービス業19,148人と続きます。前年度と比べると建設業が23.1%増、医療・福祉業が10.2%増で伸びていました。
つまりこの資格は、ITと関係のない業界の会社が、社員に取らせている資格です。銀行、メーカー、建設、病院。そういう場所で使われています。
さらに、この数字は伸び続けています。応募者数は令和3年度が244,254人、令和5年度が297,864人、そして令和7年度が307,266人。5年で25.8%増えました。累計の応募者は令和8年3月末で2,655,895人に達しています。
意味がないと言われ続けながら、受ける人は減っていません。IPAの資料には、社会人の勤務経験年数別の数字も出ていて、経験なしから2年未満の層が32,558人と、前年から4.6%増えていました。若い社会人ほど増えている資格です。
いちばん多い職種は、営業・販売
職種で見ると、さらにはっきりします。
令和7年度の社会人応募者数を業務別に見たもの(人)。その他・無記入は除く。出典:同上
1位が営業・販売(非IT関連)で45,781人。情報システム関連の30,405人より、1.5倍多い。
総務・人事が3位に入っているのも同じ流れです。社内のシステムを使う側、説明する側の人たちが取っています。
数字を見るかぎり、設計されている用途と実際の用途がずれているわけではありません
人材紹介にいたころ、ITパスポートを持つ未経験者の書類を何度も見ました。正直に言うと、それだけで通ることはありませんでした。ただし営業職から社内SEを目指す人の書類では、意味が変わりました。今の仕事と地続きの努力に見えるからです。
申し込んで、受けていない人が3万人いる

もうひとつ、統計に出ている数字があります。応募者と受験者の差です。
令和7年度の実績。バーの長さは応募者数を100%とした割合。合格率48.6%は受験者を分母にした数字で、応募者を分母にすると43.0%になる。出典:同上
約3万6千人が、申し込んだのに受験していません。受験料は7,500円なので、単純計算で2億7千万円分が使われないまま消えています。
この資格はCBT方式で、日程を自分で選べます。選べるということは、後回しにもできるということです。落ちるより前に、受けない人がこれだけいる。
ちなみに合格率48.6%という数字は、受験した人を分母にしたものです。申し込んだ人を分母にすると43.0%になります。難易度の話をするときは、どちらの数字かを確認したほうが正確です。
この48.6%の中身を、得点分布と年齢・学歴で分けた結果はITパスポートの難易度にまとめました。落ちた人の半分はあと100点以内で、年齢が上がるほど合格率は上がります。
申し込んだのに受けなかった3万6千人の中には、途中で「そもそもこれが要るのか分からなくなった」人もいるはずです。採用側が資格欄をどう見ているかは、求人票には書かれていません。ユニゾンキャリアはIT・Web業界に特化した未経験者向けの転職エージェントです。扱う求人がIT・Webの未経験入社に絞られているので、狙う職種で資格が実際に見られているのか、それとも別のものが先に見られるのかを、勉強を始める前に聞けます。7,500円と数か月を使ってから気づくより、順番として先に確かめられる。それがここで相談する理由です。
対象は20代・高卒以上で、東京・埼玉・神奈川での就職を希望する方です(現在の居住地は問いません)。
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意味があるかは、どこで使うかで決まる
ここまでの数字をまとめると、答えははっきりしています。
IT業界への転職を武器にする資格として期待するなら、「意味ない」は正しいです。IT系企業の応募者は40,715人しかおらず、この資格で採用を決める会社はほぼありません。実務経験のほうが先に見られます。
一方で、いま非IT企業にいて、社内で評価されたい、社内SEや情報システム部門に移りたいという目的なら、機能しています。179,995人が同じ理由で受けているからです。会社が推奨していることも多く、昇進の条件になっている場合もあります。
IT未経験からエンジニアを目指す場合の資格の考え方は、以前未経験のIT転職に資格は必要かという記事で、採用側が資格欄をどう見ているかを書きました。あわせて読むと判断しやすいと思います。
もう一段上の資格を考えているなら、基本情報技術者は未経験の転職に意味があるかのほうで、合格率の内訳から検証しています。
基本情報のほうは、合格率が学歴と年齢でどれだけ違うかを基本情報技術者試験の合格率で分けました。平均38%の中に、20%の層と77%の層があります。
よくある質問
ITパスポートは意味ないと言われるのはなぜですか?
IT業界への転職を目的にすると評価されにくいためです。IPAの令和7年度統計では、社会人応募者のうちIT系企業は40,715人にとどまり、非IT系企業が179,995人と4.4倍でした。IT企業の採用では実務経験が先に見られるため、この資格だけで選考が有利になることはほとんどありません。
ITパスポートは誰が受けているのですか?
非IT系企業の社会人が中心です。業務別で最も多いのは営業・販売(非IT関連)の45,781人で、情報システム関連の30,405人の1.5倍にあたります。勤務先別では金融・保険業、不動産業が70,445人で最多でした。IPAも資料で非IT系企業中心の活用が継続していると説明しています。
ITパスポートの合格率はどのくらいですか?
令和7年度は受験者271,352人に対し合格者132,012人で、合格率は48.6%でした。ただしこれは受験した人を分母にした数字です。応募者307,266人を分母にすると43.0%になります。応募したまま受験しなかった人が35,914人(11.7%)いるためです。
ITパスポートを取ればIT転職できますか?
この資格だけで転職が決まることはほぼありません。一方で、いま非IT企業に勤めていて社内の情報システム部門を目指す場合や、営業から社内SEへ移る場合には、今の仕事と地続きの努力として評価されることがあります。目的によって意味が変わる資格です。
資格を取ってから動くか、先に相談してから必要な資格だけ取るかで、かかる時間がまったく変わります。Winスクールは全国に教室があり、年齢やエリアの制限がありません。体験・説明会では講座の一部を実際に受けるので、目指す職種までに何が要るのかを、資格の勉強を始める前に確かめられます。要らない資格に数か月を使ってしまう、という順番の間違いを先に潰せます。受講を決める必要はありません。今の会社にいながら、順番だけ確かめておく使い方ができます。
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同じIPAの試験でも、応用情報は2026年度からCBT方式に移行して時期が変わります。応用情報はなくなるのかで、新しい日程と申込者の受験率を確かめました。
意味ないと言い切る人も、意味あると勧める人も、たいてい自分の立場から見た話をしています。30万人がどこから来ているかを見れば、自分がどちら側なのかは決められます。
参考出典:独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「令和7年度『iパス(ITパスポート試験)』の年間応募者数等について」(2026年4月21日公開)
本記事の数値はIPAが公表した令和7年度の集計に基づきます。勤務先別・業務別の応募者数は、無職・その他・無記入を除いた集計のため、合計は全応募者数と一致しません。受験料は2026年9月時点の税込金額です。資格の評価は企業や職種により異なるため、実際の選考での扱いは応募先ごとにご確認ください。サービス内容・対象条件は公式サイトの記載(2026年9月時点)に基づくため、申込前に必ずご確認ください。


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