PR 本記事は広告を含みます。
人材紹介にいたころ、インフラ系の求人を担当していた時期があります。
そのころ、社内の先輩に言われたことがあります。クラウドは案件が増えているけれど、入る人には勧めにくい、と。理由は3つありました。夜間の対応がある。障害が起きたら呼ばれる。そして、覚えたことが数年で古くなる。
ネットで「クラウドエンジニア やめとけ」を見ると、いま並んでいる理由もだいたい同じです。私自身、この3つはその通りだと思っていました。
ただ、企業側が何を考えてクラウドを使っているかの調査を読んで、2つについては見方を変えました。
まず、言われている3つを並べます
やめとけの理由として挙がるのは、だいたいこの3つに集約されます。
どれも、現場で実際に聞いた話です。ここから、企業側の数字と突き合わせていきます。
企業がクラウドを使う理由を見ると、1つ目は逆でした
総務省が毎年、企業に対してクラウドを使っている理由を聞いています。複数回答で、上位はこうなっていました。
総務省「令和6年 通信利用動向調査(企業編)」より。クラウドを利用している企業(n=1,941)への複数回答。「その他」を除く8項目。
2番目に多いのが、「資産、保守体制を社内に持つ必要がないから」で42.5%です。
これは、地味だと言われている運用と監視を、企業が自社で抱えたくないと言っているということです。抱えたくないから、外に出す。外に出された仕事には、引き受ける人が要ります。
2つ目の「値切られる」は、順位が答えでした
もう一度、さきほどの並びを見てください。いちばん下にあるのが「既存システムよりもコストが安いから」で19.0%です。
安いから使っている企業は、5社に1社もありませんでした。
企業がクラウドに求めているのは、場所を選ばないこと、保守を持たないこと、止まらないこと。値段の話は、いちばん下です。
安さで選ばれた仕事は買い叩かれます。ただ、この順位を見るかぎり、クラウドはそういう理由で選ばれていません。
効果はどうだったのか
導入した企業に、効果があったかを聞いた項目もあります。
「非常に効果があった」が33.3%、「ある程度効果があった」が54.0%。合わせて87.3%が効果ありと答えています。「あまり効果がなかった」は0.9%でした。
入れてみたが失敗だった、という話にはなっていません。定着しているということです。
3つ目の「古くなる」は、その通りです
ここは反証できません。むしろ、はっきりそうだと言っておきます。
クラウドのサービス仕様は変わり続けます。3年前に覚えた手順が、そのまま使えるとは限りません。資格にも有効期限があるものが多く、取り直しが要ります。
勉強が終わらない仕事です。これは向き不向きがはっきり出るところで、続かない人には本当に続きません。
ただ、これは裏を返すと、先に入った人の貯金が効きにくい分野でもあります。10年やっている人と3年の人の差が、他の領域ほど開かない。未経験から入る人にとって、この性質は不利ではありません。
まだ入っていない企業には、何が残っているか
クラウドを使っていない企業に、その理由も聞いています。1位は「必要がない」で46.0%。そして2位が「クラウドの導入に伴う既存システムの改修コストが大きい」で29.6%でした。
コストが理由で止まっているということは、やる仕事自体はまだ残っているということです。移す作業が終わっていない会社が、まだあります。

そもそも企業のクラウド利用がどこまで進んでいるかは、Webエンジニアに未経験からなれるかのほうで、サイトの保有率と並べて見ました。作る仕事が飽和する一方で、動かす仕組みのほうが伸びています。
ここまでの数字は業界全体の話で、自分が入れる求人があるかどうかは別の問題です。クラウドの求人が増えていても、未経験を採る枠かどうかは求人票を見ても分かりません。
ユニゾンキャリアはIT・Web業界に特化した未経験者向けの転職エージェントです。扱う求人がIT・Webの未経験入社に絞られているので、インフラや運用の区分ごとに、未経験を採っている枠が実際にあるのかを先に聞けます。学習を始める前に、その先に入口があるかを確かめられます。
対象は20代・高卒以上で、東京・埼玉・神奈川での就職を希望する方です(現在の居住地は問いません)。30代の方は30代未経験ITの現実に別の選択肢をまとめています。
\ 相談は無料・オンラインOK /
やめとけと言われる割に、辞めている人は多いのか
ここまでは企業側の数字でした。働く側の数字も見ておきます。
厚生労働省が毎年、新規学卒就職者の離職状況を公表しています。2026年10月24日に出た最新版から、産業別の3年以内離職率を引きます。大学卒の数字です。
| 産業 | 3年以内 |
|---|---|
| 宿泊業、飲食サービス業 | 55.4% |
| 生活関連サービス業、娯楽業 | 54.7% |
| 教育、学習支援業 | 44.2% |
| 医療、福祉 | 40.8% |
| 調査産業計 | 33.8% |
| 情報通信業 | 27.2% |
情報通信業は27.2%。産業計より6.6ポイント低く、抜き出した中でいちばん低い側にあります。最も高い宿泊業・飲食サービス業とは28.2ポイント、2.04倍の開きです。
やめとけという言葉が最も多く並ぶ業界が、実際に辞める人の割合では低い側にありました。
ただし、この数字の限界も書いておきます
これは新卒で入って3年以内の話であり、クラウドエンジニアという職種単体の数字ではありません。情報通信業には営業も事務も含まれます。中途で入った人も対象外です。
それでも、業界全体として人が定着していないわけではない、とは言えます。第二新卒の区分そのものの数字は第二新卒とは何かにまとめました。会社の規模によって、この離職率が2.13倍変わることも書いています。
結局、誰がやめておくべきか
3つのうち2つは、企業側の数字と逆でした。残る1つは本当です。整理すると、こうなります。
未経験からこの方向に入るなら、ネットワークの基礎から順に踏むのが遠回りに見えて早いです。順番については未経験からインフラ・ネットワークエンジニアへにまとめました。資格の位置づけはCCNAは無駄な資格かのほうで、企業の評価順位から確かめています。
よくある質問
クラウドエンジニアはやめとけと言われるのはなぜですか?
運用と監視が地味で夜間対応があること、コスト削減目的で導入されるため値切られること、覚えたことが数年で古くなることの3つが主な理由です。ただし総務省の令和6年通信利用動向調査では、企業がクラウドを使う理由の2位が「資産、保守体制を社内に持つ必要がないから」42.5%で、「既存システムよりもコストが安いから」は19.0%と最下位でした。前の2つは企業側の数字と逆を向いています。
クラウドエンジニアは単価が安く買い叩かれますか?
総務省の令和6年通信利用動向調査で、クラウドを使う理由に「既存システムよりもコストが安いから」を挙げた企業は19.0%で、8項目のうち最下位でした。企業が求めているのは場所を選ばないこと50.1%、保守体制を社内に持たないこと42.5%、安定運用40.3%であり、安さを目的に導入している企業は5社に1社もありません。
未経験からクラウドエンジニアを目指すのは不利ですか?
サービス仕様が変わり続けるため学び直しが終わらない領域ですが、これは裏を返せば先に入った人の経験の貯金が効きにくいということでもあります。経験年数の差が他の領域ほど開かないため、未経験から入る人にとって不利な性質ではありません。ただし一度覚えたやり方で長く食べていきたい人には向きません。
この領域は、入ってから勉強が終わりません。それが苦にならないかどうかは、始める前に自分では判断しにくい部分です。Winスクールは全国に教室があり、年齢やエリアの制限がありません。体験・説明会では実際に手を動かすので、学習量を調べて想像するのではなく、続けられる量かどうかの感触そのものを先に得られます。入ってから合わないと気づく、という一番大きな損を避けられます。受講を決める必要はありません。今の会社にいながら、向き不向きだけ確かめておく使い方ができます。
\ 体験・説明会は無料です /
やめとけと言った先輩は、3つを並べて話していました。
3つのうち、あなたが引っかかっているのはどれでしょうか。
夜間の対応と単価の話なら、企業側の数字は逆を向いています。学び直しの話なら、それは本当です。
引っかかっているのがどれかで、答えは変わります。
※ 数値は総務省「令和6年 通信利用動向調査(企業編)」に基づきます。従業者100人以上の企業が対象で、利用理由はクラウドを利用している企業(n=1,941)への複数回答、利用しない理由は利用していない企業(n=171)への複数回答です。利用しない理由は回答企業数が少ないため、参考値として扱ってください。夜間対応や資格の更新に関する記述は、筆者が人材紹介に在籍していた際に現場から聞いた内容と、各クラウド事業者が公開している認定資格の有効期限に基づく整理です。
参考出典:総務省「令和6年 通信利用動向調査」報告書(企業編)第3章 クラウドコンピューティングの利用状況。


コメント