「無料プログラミングスクールはやめとけ」は本当か|仕組みで解く3つの警告と、契約前に聞く5つの質問

巨大なネズミ捕りの罠の上に餌の代わりに置かれたノートパソコンを、腕を組んで見つめる若者のシルクスクリーン風イラスト 未経験からIT転職
カツジン

書いている人:カツジン(元銀行員 → M&A仲介・IT人材紹介 → 経営)。企業が誰にいくら払うかを見てきた立場から書いています。詳しく

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無料プログラミングスクール、と検索すると、隣に「やめとけ」と出てきます。

タダで学べて、就職まで面倒を見てくれる。うますぎる話に、世間は警戒しているわけです。

その警戒、半分は正しい。

人材紹介にいた人間として、当たっている部分と外れている部分を、仕組みから切り分けます。読み終わる頃には、自分が使っていい側かどうか判断できるはずです。

まず、無料の種明かしから

無料スクールがタダで運営できるのは、慈善事業だからではありません。あなたが提携先の企業に就職すると、その企業がスクールに紹介料を払うからです。授業料はあなたではなく、あなたの就職先が払っている。これが基本の仕組みです(詳しくは「スクールが無料な理由」に書きました)。

この仕組みを頭に置くと、世間のやめとけ論が、全部きれいに説明できます。

やめとけ論は、だいたい3つに集約される

途中でやめると違約金を請求される。
就職先が選べない。SESばかり紹介される。
結局20代しか使えない。

ひとつずつ、仕組みと照らします。

違約金の話

結論:本当にある。ただし罠ではなく防衛

途中退会や、紹介企業の辞退で、受講料相当を請求する条項を持つスクールは実在します。

スクールは就職が決まって初めて売上になります。途中で去られたらコストが丸損。だから契約で縛る。

仕組みとしては筋が通っています。ただし、知らずにサインした人にとっては罠と同じ。ここがやめとけ論の最大の火元です。

就職先が偏る話

結論:本当に偏る。ただし偏り=ハズレではない

スクールが紹介できるのは、紹介料を払う提携企業だけです。未経験を多く受け入れて紹介料を払えるのは、SES企業が中心。

だから就職先はSESに寄ります。SES自体は悪ではなく、未経験の入口として門戸がいちばん広い場所です。

怖いのは、SESの中の当たり外れ(商流の深さ)を知らずに入ること。ここは「SESを辞めたいは甘えじゃない」と「年収が違う理由」に書きました。

20代限定の話

結論:ほぼ事実

紹介先の企業が採りたいのは、教育投資を回収しやすい若手です。だから無料スクールの対象は20代、広くても30代前半まで。

30代の方は、そもそも入口が違います(以前書いた「30代の現実と戦い方」へ)。

つまり、罠ではなく取引

まとめると、こうなります。

無料スクールは、費用ゼロと引き換えに、選択の自由を一部差し出す取引です。お金を払わない代わりに、就職先の範囲が狭まり、途中離脱の自由が制限される。値札がないのではなく、値札のついている場所が違うだけです。

取引だと分かって使うなら、悪い話ではありません。実際、貯金がない20代がITに入る手段として、これ以上現実的な入口はなかなかない。人材紹介の現場でも、無料スクールから入って、数年後にきちんとキャリアを積み上げた人を見ています。

問題は、取引条件を読まずにサインすることです。そこで、契約前にこれだけは聞いてほしいという質問を置いておきます。

契約前に、スクールに聞く5つの質問

違約金は、どういう場合に、いくら発生しますか

途中退会と、紹介企業の辞退。この2つの扱いを書面で確認。口頭で濁すスクールはやめた方がいい

紹介先を辞退したら、どうなりますか

辞退の自由があるか、辞退で違約金が発生するか。自由の範囲がここで分かる

就職先はどんな企業が中心ですか

SESの場合は商流の深さまで。答えの具体性で、スクールの誠実さが測れる

卒業生は何割が就職して、1年後にどれくらい残っていますか

就職率は飾れるが、定着率は飾りにくい

学べる内容は、どの職種に繋がりますか

漠然とプログラミング、より、インフラならCCNAのように出口が明確な方が強い

5つ聞いて、全部に具体的な答えが返ってくるなら、そのスクールは取引相手として誠実です。逆に、契約を急がせて質問をかわすようなら、それが答えです。そしてこのリストは、読むためのものではなく、持って行くためのものです。使い方は最後に書きます。


読んで終わりにすると、何も変わらないので

ここまで読んだあなたは、やめとけ論の正体と、罠を見抜く5つの質問を手に入れました。準備はもう終わっています。あとは、実物に当てて確かめるだけです。

有料も含めて選び直すなら、国の指定基準でスクールを絞る方法も書いています。厚生労働省が講座を審査するときの数字を使う考え方です。

説明会の申し込みは、契約ではありません。むしろ立場は逆で、あなたが5つの質問をぶつけて、スクールを審査する場です。違約金の条件も、就職先の傾向も、その場で聞けばいい。答えをはぐらかされたら、帰ればいい。あなたが失うものは何もありません。

ひとつだけ、急ぐ理由を挙げておきます。この記事で書いたとおり、無料スクールという選択肢はほぼ20代しか使えません。期限つきの選択肢です。迷ったまま過ぎていく1年にも、値札はついています。

この記事の使い方

無料説明会で、5つの質問を全部ぶつける

  • ネットビジョンアカデミーはインフラ特化。1ヶ月でCCNA取得→就職サポートまで一直線で、出口が曖昧になりにくい型です
  • 説明会は無料。32歳まで、職歴・学歴不問
  • 違約金や就職先の質問に誠実に答えるか、あなたの目で審査してください

\ 契約ではなく、審査する場です /

※ 有料側の代表例であるWinスクールの料金と評判は「こちら」で検証しました。

無料の取引が合わない人へ

費用を払って、選ぶ自由を残す

  • 30代の方、就職先を自分で選びたい方は、そもそも無料という取引が合いません
  • Winスクールは有料のぶん、就職先の縛りも違約金もなく、年齢も不問
  • 無料の受講相談で、費用と内容を確かめてから決められます

\ 受講相談は無料・年齢不問 /

よくある質問

違約金は違法ではないの?

契約書に明記され、合意して締結していれば直ちに違法とは言えません。だからこそサイン前の書面確認が全てです。書面を見せないスクールは論外。

結局、無料と有料どっちがいいの?

費用ゼロを取るなら無料、就職先の自由を取るなら有料。優先順位の問題で、どちらが上ということはありません。 無料側の代表例は「ネットビジョンアカデミーの評判検証」へ。 有料側の費用感は「プログラミングスクールの費用はいくら?」にまとめました。

無料スクールから入っても、後で転職できる?

できます。最初の会社で経験を積んで商流の浅い側や自社開発へ移るのは定番ルート。入口が全てを決めるわけではありません。


タダより高いものはない、ということわざは半分だけ本当です。無料スクールの値札は見えにくい場所についているだけで、場所を知っていれば読めます。

やめとけと全部を切り捨てるのも、無料だからと飛びつくのも、値札を読んでいない点では同じです。

▶ 無料の仕組みそのものは「スクールが無料な理由」、全体の進め方は「未経験からIT転職・現実的ロードマップ」へ。


筆者:カツジン(平成2年生まれ・九州在住)。銀行で10年決算書を読み、そのあとM&A仲介とITエンジニアの人材紹介を3年。会社の値段と、人の市場価値が決まる瞬間を内側で見てきました。いまは事業承継で小さな会社を経営しています。詳しくは運営者情報へ。

本記事について 違約金や就職先傾向の記述は、公開されている契約条件の類型と人材紹介の現場での見聞に基づく整理です。条件はスクールごとに異なるため、契約前に必ず個別の書面をご確認ください。

カツジン

この記事を書いた人:カツジン

平成2年生まれ・九州在住

元銀行員。M&A仲介とIT人材紹介の会社で、会社の値段と人の市場価値が決まる現場を3年見てきました。いまは事業承継で小さな会社を経営しています。

誰に、何のために書いているか

文系・未経験からITへ動くか迷っている人に向けて書いています。国の統計と、人材紹介で「企業が誰にいくら払うか」をみてきた経験から、いまどこにいて次に何をすれば年収が動くのかを書いています。きれいごとは書きません。

約束していること

数字は一次情報まで遡って確かめます。向いていない人がいることも、そのまま書きます。記事には広告を含みますが、条件に合わない人には勧めません。

銀行 10年M&A仲介・IT人材紹介 3年事業承継で経営

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