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プログラミングスクールのおすすめを調べると、サイトごとに1位が違います。同じスクールが、あるサイトでは1位で、別のサイトでは圏外にいる。
理由は単純で、どのサイトも評価の基準を公表していないからです。順位の根拠が書かれていないランキングは、比べようがありません。
そこで今回は、順位を作るのをやめます。代わりに、国がスクールを審査するときに使っている基準を読みました。
スクールが自分で言う「転職成功率」ではなく、国の指定を受けているかどうかで一次選別する。国の基準は、入講者を分母にした就職・在職率80%以上と決まっている。
順に説明します。
スクールが出す「転職成功率」には、共通の定義がない
まず、よく見かける数字のほうから確認します。
転職成功率98%、99%といった数字が各社のサイトに並んでいます。数字そのものが嘘だとは思いません。ただ、その数字を作るときの分母が、各社バラバラです。
分母の定義が各社で違う
カリキュラムを修了した人だけを分母にする、スクール指定の転職サポートを使った人だけを対象にする、といった条件が注記に書かれていることがあります。途中でやめた人が分母から外れれば、率は上がります。
分母は「入講者」で固定されている
厚生労働省の指定要領では、就職・在職率を「入講者に占める」割合として定義しています。途中でやめた人も分母に残ります。スクール側が分母を選ぶ余地がありません。
ここが決定的な差です。同じ「就職できた割合」という言葉でも、誰を分母に置くかで数字はまったく変わります。
人材紹介にいたころ、求人票の数字も同じ問題を抱えていました。定着率90%と書いてあっても、いつ時点の、誰を分母にした話なのかが書いていない。書いていない数字は、高くて当たり前です。
国の審査基準は、数字がはっきり決まっている
厚生労働省は「教育訓練給付金支給対象訓練指定要領」という文書で、講座を指定する条件を公開しています。専門実践教育訓練と特定一般教育訓練の場合、条件はこうです。
就職・在職率
80%以上。分母は入講者。過去3か年度のうち、いずれかの年度の実績を使う
目標資格の受験率
80%以上。修了しただけで受験しない講座は、条件を満たさない
合格率
その資格試験の受験者全体の合格率以上。平均を下回る講座は指定されない
出典:厚生労働省「教育訓練給付金支給対象訓練指定要領」。長期履修生がいる場合は分母から除くなどの但し書きがある
受験率80%というのが、地味に効いています。資格を取らせる建て付けなのに、実際は誰も受験していない講座は落ちるということです。
合格率の条件も同じ発想です。受験者全体の平均を下回る講座は、教える力が足りないと判断されます。
そして指定は一度取れば終わりではありません。再指定のたびに、直近の実績で審査を受け直します。数字が落ちれば外れます。
ただし「給付金対象」は3種類あって、意味が違う

ここで注意が要ります。スクールのサイトに「教育訓練給付制度の対象講座です」と書いてあっても、どの区分の指定かで、審査の中身がまったく違います。
一般教育訓練
特定一般教育訓練
専門実践教育訓練
出典:厚生労働省「教育訓練給付金支給対象訓練指定要領」より、講座指定の効果要件を整理。訓練の類型により適用条件が分かれる場合がある
一般教育訓練には、就職率の条件がありません。受験率も50%で足ります。「給付金対象」という言葉だけを見て、国が就職実績を保証していると受け取るのは、間違いです。
確認方法はあります。厚生労働省の教育訓練給付金 検索システムで、給付の種類を選び、講座名や施設の所在地から検索できます。指定の有無と区分がその場で分かるので、スクールのサイトの記載ではなく、こちらで確認してください。
ひとつ、公平のために書いておきます。指定を受けていないスクールが劣っている、という単純な話ではありません。指定申請の受付は年2回しかなく、開講して間もない講座は実績のデータがそもそも足りません。申請していないだけ、という場合もあります。
それでも、指定を受けている講座には第三者が数字を見て通した、という事実が残ります。自称の数字しか手がかりがない状況では、これは十分に大きな差です。迷ったときの一次選別として使う、という距離感が現実的だと思っています。
なお、給付率そのもの(いくら戻ってくるか)は以前プログラミングスクールの費用をまとめた記事で計算しています。この記事の80%は給付率ではなく、就職・在職率の話です。混同しないでください。
そのうえで、自分に合うものを選ぶ
指定の有無で絞ったあとは、条件の話になります。年齢やエリアの制限があるので、そこで自動的に選択肢は狭まります。
※ 表は横にスクロールできます →
| スクール | 形態 | 向いている人 |
|---|---|---|
| Winスクール | 有料・全国の教室+オンライン | 年齢やエリアの制限がなく、迷ったらまずここ。個人レッスンで資格取得に強い |
| Python Winner | 有料・オンライン | AI・データ分析に絞りたい人。Pythonをマンツーマンで教わる |
| ネットビジョン アカデミー |
無料あり・上京支援 | 32歳まで。インフラ・ネットワーク志望でCCNAを取りたい人 |
| ウズウズIT | 無料あり | 18〜29歳で関東・関西・東海。就職支援まで一体で受けたい人 |
対象条件は各社の公式サイトの記載(2026年9月時点)による。申込前に必ず最新の条件を確認
無料のスクールについては、仕組みを知ってから選んでください。無料である理由と、その代償については「無料プログラミングスクールはやめとけ」を検証した記事に書きました。
もうひとつ。スクールに行く前に、独学で1回つまずいておくのは無駄になりません。何が分からないかが分かった状態で相談に行くほうが、話が早く進みます。つまずく場所には型があるので、プログラミング独学の挫折についてまとめた記事も参考にしてください。
よくある質問
プログラミングスクールのおすすめはどう選べばいいですか?
ランキングの順位ではなく、厚生労働省の教育訓練給付の指定を受けているかどうかで一次選別する方法があります。専門実践教育訓練と特定一般教育訓練の指定には、入講者を分母とした就職・在職率80%以上という条件があるためです。そのうえで年齢やエリアの条件で絞り込みます。
スクールが公表している転職成功率99%は信用できますか?
数字自体が虚偽とは限りませんが、分母の定義が各社で異なります。カリキュラム修了者だけ、転職サポート利用者だけを分母にしている場合があり、途中でやめた人が除かれると率は上がります。厚生労働省の指定基準は分母を入講者と定めているため、比較の基準として使えます。
「教育訓練給付制度の対象講座」と書いてあれば就職実績は保証されますか?
されません。給付の区分は3種類あり、一般教育訓練には就職・在職率の条件がなく、受験率50%以上などの要件のみです。就職・在職率80%以上が条件になるのは、専門実践教育訓練と特定一般教育訓練です。厚生労働省の検索システムで区分を確認してください。
指定講座かどうかはどこで調べられますか?
厚生労働省の教育訓練給付金 検索システム(kyufu.mhlw.go.jp/kensaku/)で、講座名や施設の所在地から検索できます。給付の種類を選んで検索すると、指定の有無と区分が分かります。スクールのサイトの記載だけで判断せず、こちらで確認することをおすすめします。
Winスクールは全国に教室があり、年齢やエリアの制限がないので、最初に話を聞く相手として外れがありません。無料の体験・説明会で、自分が受けたい講座が給付金の指定を受けているか、受けるならどの区分かを直接確認できます。この記事で挙げた基準を、そのまま質問にして持っていってください。受講を決める必要はありません。
\ 体験・説明会は無料です /
おすすめランキングは、作った人の基準が書かれていない限り、読んでも判断材料になりません。国が使っている基準なら、少なくとも定義が公開されています。そこから始めるほうが早いです。
参考出典:厚生労働省「教育訓練給付金の講座指定について」および同「教育訓練給付金支給対象訓練指定要領」/教育訓練給付金 検索システム
本記事で挙げた指定基準は、厚生労働省の指定要領に記載された原則的な要件を整理したものです。訓練の類型によって適用される条件が分かれる場合があり、天災等の事情による例外規定もあります。個別の講座が指定を受けているか、どの区分かは、必ず検索システムまたはハローワークでご確認ください。各スクールの対象条件・料金は公式サイトの記載(2026年9月時点)に基づくため、申込前に最新の情報をご確認ください。


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