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「未経験のプログラマーはきついですか」
この職種について、いま最も多く検索されている質問がこれでした。
きついかどうかは人によります。ただ「何がきついのか」は分解できます。
元IT人材紹介として、きついと言われる中身を3つに分けて、それぞれ避けられるものかどうかを書きます。
「きつい」の中身は3つある
現場で聞いてきた話を整理すると、だいたいこの3つに収まります。
勉強して入って終わりではありません。言語も道具も数年で変わるので、働きながら学び続けることになります。ここを知らずに入ると、話が違うと感じます。
→ 避けられない。ただし全員が同じ条件
同じ未経験入社でも、開発を任される人と、監視やテストだけを何年もやる人に分かれます。本人の努力より、入った会社が何を請けているかで決まります。
→ 避けられる。入る前に確認できる
最初の1〜2年は、教わる側です。年収も同年代の平均を下回ることがあります。ここで焦って辞めると、経験が積み上がらないまま次に行くことになります。
→ 避けられない。ただし期間は有限
ここが分かれ目入る前に選べるのは、2番目だけです。そして、いちばん取り返しがつかないのも2番目でした。
1と3は、誰が入っても同じようにあります。会社選びで差がつくのは2番だけだと考えてください。
入ったあとの年収は別記事で年齢別に整理しました。平均574万円で、残業代が占めるのは6.1%です。
そもそも、人は増えているのか
きつい仕事なら、人は減っているはずです。厚生労働省が産業ごとに、1年間で何人が入って何人が辞めたかを調べています。
入った人から辞めた人を引くと、こうなりました。
出典:厚生労働省「令和6年 雇用動向調査」産業別の入職と離職(入職者数−離職者数・単位:千人)。縦線がゼロで、右が入職超過、左が離職超過です。主要産業から抜粋しました。
情報通信業は1年で19,300人の入職超過。入ってくる人のほうが多い産業です。
同じ年、製造業は51,700人、卸売・小売業は43,400人減っています。人が抜けている産業と、増えている産業がはっきり分かれました。
数字が言っていることきついかどうかと、人が集まるかどうかは、別の話でした。
求人の面でも、情報処理・通信技術者の有効求人倍率は1.33倍で、全職業平均の1.01倍を上回っています(職業別の求人倍率は別記事で並べました)。
ただし、増えているのは入ってくる人だけではありません。応募する側も同じペースで増えています。令和8年7月の統計で何が動いたかは、未経験エンジニアは増えすぎかで確かめました。
現役の人が言う「きつい」は、別のもの
ここまでは未経験で入る側の話です。ただ検索している人のなかには、すでに働いている人もいます。
現役の口から出てくる「きつい」は、中身が違いました。納期が動かないこと、書いたものを人に見られること、覚えた道具が数年で入れ替わること。入る前の不安ではなく、続けるうえでの負荷です。
では、それで人は辞めているのか。同じ雇用動向調査に、産業別の離職率が出ています。
出典:厚生労働省「令和6年 雇用動向調査」産業、就業形態別入職率・離職率(一般労働者)。主要産業から抜粋しました。
情報通信業の離職率は9.8%。産業計の11.5%より低い数字です。宿泊・飲食の18.1%と比べると、ほぼ半分になります。
同じ調査で入職率は11.0%なので、入ってくる人のほうが多い状態が続いています。
この2つは矛盾しません。負荷はあるが、辞めるほどではないと判断されているということです。覚え続ける必要があるのは事実で、それを負担と感じるかどうかが分かれ目になります。
在宅で働けるかどうかも、続けやすさに影響します。この点は在宅プログラマーはきついのかで、テレワークの導入率から確かめました。
未経験で入るときに見られるもの
「経験がないから無理では」と思うかもしれません。企業側の調査を見ると、少し違いました。
出典:厚生労働省「令和5年 若年者雇用実態調査」事業所調査・若年正社員の中途採用で重視した点(複数回答・全11項目のうち抜粋)。
職業経験は5番目の42.3%。資格や専門知識にいたっては6番目の34.8%でした。
未経験者に対して、企業はもともと経験を見ていません。見ているのは、続けられそうかどうかです。

在宅を希望する場合は、確認する項目がもう少し増えます。在宅プログラマーの実情は別記事で、テレワークの導入率から整理しました。
入る前に、これだけは聞く
さっきの2番目、配属の話です。ここだけは面接や面談で確認できます。
3つ目が特に効きます。答えが出てこない会社は、未経験者を育てた実績がないか、残っていないかのどちらかです。
年齢が気になる方は、以前書いた異業種転職は何歳までかの記事に、転職入職率と賃金の変化を年齢別に並べています。
別の職業からIT側に移った人が実際にどれだけいるかは、未経験から転職した人は82万人にまとめました。前職の内訳は事務・サービス・販売で74.5%を占めます。
配属の中身は、外から調べても出てこない
求人票には「開発業務」としか書かれていません。実際に何を請けている会社なのかは、中を知っている人に聞くのが早いです。
ユニゾンキャリアは、IT・Web業界に特化した未経験者向けの転職エージェントです。扱う求人がIT・Webの未経験入社に絞られているので、開発・インフラ・運用といった区分ごとに、入社後に何を担当することになるかを具体名で聞けます。求人票の「開発業務」という一語では分からなかった中身を、応募する前に確かめられます。相談は無料です。
対象の条件 20代・高卒以上で、東京・埼玉・神奈川での就職を希望する方(現在の居住地は問いません)。30代の方は30代未経験ITの現実に別の選択肢をまとめています。
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よくある質問
プログラマーの離職率は高いのですか
高くありません。厚生労働省の令和6年雇用動向調査では、情報通信業の離職率(一般労働者)は9.8%で、産業計の11.5%を下回ります。宿泊・飲食サービス業の18.1%と比べるとほぼ半分です。入職率は11.0%で、入ってくる人のほうが多い状態が続いています。きついという声は多い一方で、辞めていく割合は平均より低いという形になっています。
未経験のプログラマーはきついですか
きついと言われる中身は3つに分かれます。覚える量が入社後も減らないこと、最初の配属で経験の中身が決まること、評価されるまで1〜2年かかることです。このうち入る前に選べるのは配属だけなので、会社選びの時点で確認しておくのが現実的です。
未経験からプログラマーになるのは何歳までですか
法律上の制限はありません。厚生労働省の令和6年雇用動向調査では、40代後半でも男性の6.0%が1年間に転職しています。ただし未経験可の求人は若い層に多いため、選択肢の数は年齢とともに減ります。
プログラマーは人手不足なのですか
情報通信業は令和6年の1年間で入職者が離職者を19,300人上回りました。同じ年に製造業は51,700人、卸売・小売業は43,400人減っています。情報処理・通信技術者の有効求人倍率も1.33倍で、全職業平均の1.01倍を上回っています。
未経験だと資格を取ってから応募したほうがいいですか
優先度は高くありません。企業が中途採用で重視した点の調査では、専門知識や技能(資格・語学力)は6番目の34.8%でした。1位は職業意識・勤労意欲で72.7%です。
未経験で入って最初の年収はどのくらいですか
最初の1〜2年は同年代の平均を下回ることがあります。教わる側の期間だからです。ただし転職者全体では賃金が増えた人が40.5%、減った人が29.4%で、増えたほうが11.1ポイント多くなっています。
「きついですか」への答えは、3つのうち2つはきついが、どれも予想の範囲内です。
問題は3つ目ではなく2つ目でした。入る会社が何を請けているかで、数年後の経験がまるごと変わります。
そこだけは、入る前に聞けます。
※ 産業別の入職・離職および離職率は厚生労働省「令和6年雇用動向調査」(産業別の入職と離職/産業、就業形態別入職率・離職率。離職率は一般労働者)に基づき、入職者数から離職者数を引いた差を掲載しています。有効求人倍率は同省「一般職業紹介状況(令和8年6月分)」職業別、採用で重視した点は同省「令和5年若年者雇用実態調査」事業所調査によります。いずれも情報通信業・情報処理通信技術者という区分の統計で、プログラマー職に限定した数値ではありません。配属や選考実務についての記述は、筆者が人材紹介に在籍した期間の見聞に基づく整理です。サービス内容・対象条件は公式サイトの記載(2026年8月時点)に基づくため、申込前に必ずご確認ください。


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