未経験からのIT転職で年収は上がる?「最初は下がる」の先にある逆転の構造

リソグラフ風イラスト。いったんV字に下がってから右肩上がりに転じる折れ線グラフの階段を、スーツ姿の男性が一歩ずつ上っていく。 未経験からIT転職
カツジン

書いている人:カツジン(元銀行員 → M&A仲介・IT人材紹介 → 経営)。企業が誰にいくら払うかを見てきた立場から書いています。詳しく

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年収を上げたくて「未経験 IT 転職 年収」で調べる。すると出てくるのが「未経験は最初、年収が下がる」という声。

上げたいのに、下がる。手が止まりますよね。

カツジンです。前職でITエンジニアの人材紹介をしていて、「今の年収」と「移った先の年収」を、何百件と見比べてきました。その立場から、きれいごと抜きで話します。

未経験IT転職の年収は、
「最初は下がることもある。数年で逆転する」。

大事なのは、下がるかどうかではありません。「その後、どう上がるか」を最初に設計できているかです。

※30代の方は、年齢の壁と戦い方をまとめた「30代未経験のIT転職はどこまで現実的か」も参考にしてください。

※年収が会社の立ち位置でどう変わるかは「同じエンジニアなのに年収が違う理由」で構造から解説しています。

まず、年収カーブで全体像を見てください

言葉より、1枚の図のほうが早い。「このまま今の仕事を続けた場合」と「未経験からITに移った場合」の、年収の伸び方の違いです。

年収 経過年数 → 入社時3年5年7年 ここで逆転 (およそ2〜3年) 未経験からIT このまま(例:営業)

※傾向を示すイメージ図です(具体的な金額は職種・企業・地域で変わります)。ポイントは「最初の落ち込み」と「その後の傾き」。

ITに移った直後は、横ばい〜やや下がることがあります。未経験=ゼロからのスタートだからです。でも傾き(上がるスピード)が違う。だから2〜3年で追いつき、その後は差が開いていく。これが「下がるのに、上がる」の正体です。

なぜIT業界だと、傾きが変わるのか

気合いの問題ではありません。業界の構造です。理由は2つ。

①そもそも給与水準が高い。厚生労働省の調査でも、情報通信業は主要産業の中で高い賃金水準にあります(出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」)。給与所得者全体の平均は約460万円(出典:国税庁「民間給与実態統計調査」)で、IT系はここを上回りやすい。

②人が足りない。需要が供給を上回り続けています。2030年には最大で約79万人のIT人材不足が試算されています(出典:経済産業省「IT人材需給に関する調査」)。足りない場所では、単価も年収も上がりやすい。市場のルールです。

つまり、あなたが飛び抜けて優秀でなくても、「伸びる業界に時間を積む」だけで、傾きは変わる。ここが営業や事務との構造的な違いです。

正直に。「上がる人」と「頭打ちの人」に分かれます

ただし全員が上のグラフの緑の線を描けるわけではありません。人材紹介の現場で、はっきり分岐を見てきました。

◎ 年収が上がっていく人

  • スキルを積める現場(自社開発・上流)を選ぶ
  • 数年ごとに市場価値を確かめ、動く
  • 年収を「交渉できるもの」と知っている
  • 需要の高い技術に張っている

△ 年収が頭打ちになる人

  • 入りやすさだけで多重下請けの底に入る
  • 入社後、市場を一度も確かめない
  • 提示額をそのまま受け入れ続ける
  • 言われた作業だけで数年を過ごす

怖いのは「下がること」ではなく、下がったまま上がらない入り方をしてしまうことです。特に多重下請けの構造では、傾きが寝てしまいやすい。この落とし穴は「SESを辞めたいは甘えじゃない」で詳しく書きました。

年収は「移った瞬間」ではなく「交渉」で決まる部分がある

同じ経歴でも数十万〜差同じスキル・同じ経歴でも、応募先の選び方と条件交渉で、提示年収は変わります。私が現場で見てきた実感です。「言い値をそのまま受ける人」と「相場を知って交渉する人」の差が、初年度からついていきます。

ここが独学だけでは埋めにくい部分。あなたが今いくらで売れるのか——この相場観は、市場を毎日見ている人に聞くのが一番早い。だから最初の一手は「学ぶ」より「知る」です。

年収で損しないための、3つの手順

  1. まず「今の自分の市場価値」を無料で知る。いくらで売れるか分からないまま動くと、言い値で決まる。エージェントの無料相談で、現在地の相場を先に把握する。
  2. 「入りやすさ」ではなく「傾き」で選ぶ。目先の年収や入社ハードルより、スキルが積める環境か(自社開発・上流に関われるか)で判断する。3年後の線の角度が変わります。
  3. 在職のまま、動く。収入を切らさない。今の仕事を続けながら情報収集と相談を進め、逆転カーブが描ける転職先だけを選ぶ。

よくある質問

未経験からIT転職すると年収は下がる?

最初は横ばい〜やや下がることがあります。未経験はゼロからのスタートだからです。ただし情報通信業は給与水準が高く人材不足も続くため、その後の伸び(傾き)が大きく、多くの場合2〜3年で元の年収を逆転していきます。

なぜIT業界は年収が上がりやすい?

理由は2つ。①情報通信業は主要産業の中で賃金水準が高い(厚生労働省・賃金構造基本統計調査)。②2030年に最大約79万人のIT人材不足が試算され(経済産業省)、需要が供給を上回るため単価・年収が上がりやすい構造だからです。

年収が頭打ちになるのはどんな人?

入りやすさだけで多重下請けの底に入る、入社後に一度も市場価値を確かめない、提示額をそのまま受け入れ続ける、言われた作業だけで数年過ごす人です。怖いのは下がることより、下がったまま上がらない入り方をしてしまうことです。

年収の”傾き”を変える、最初の一歩

年収を上げる傾きは、伸びるスキルを積むほど急になります。その第一歩が、独学で止まらずプロに教わること。Winスクールは全国の教室とオンラインでマンツーマン指導、就職・転職サポートも受けられます。まずは無料の受講相談で、どのスキルが市場価値を上げるかを相談してください。会社を辞める必要も、いきなり大金を払う必要もありません。

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※「稼げるのは分かったけど、そもそもIT転職はやめとけと聞く」という不安は「5つのやめとけ論を検証」で解消できます。

まとめ——年収は「場所×時間」で上がる

未経験IT転職の年収は、移った瞬間に跳ね上がる魔法ではありません。最初は横ばい、時に少し下がる。そこだけ見て諦める人が多い。

年収は、業界を変えた「瞬間」ではなく、
伸びる場所に積んだ「時間」で上がる。

正しい場所を選び、そこに時間を積む。傾きさえ設計できれば、数年後のあなたは、今の延長線上にはいない場所に立っています。まずは「今いくらで売れるか」を知るところから。

▶ 全体像は「未経験からIT転職・現実的ロードマップ」、営業などからの転職は「営業からエンジニアは「逃げ」じゃない」で解説しています。

そもそも産業によって賃金の伸びがどれだけ違うのかは「「給料が上がらない」は、もう日本全体の話ではない」で、公的統計から確かめました。


筆者:カツジン(平成2年生まれ・九州在住)。銀行で10年決算書を読み、そのあとM&A仲介とITエンジニアの人材紹介を3年。会社の値段と、人の市場価値が決まる瞬間を、内側から見てきました。いまは事業承継で小さな会社を経営しています。詳しくは運営者情報へ。

参考・出典
厚生労働省「賃金構造基本統計調査」
国税庁「民間給与実態統計調査」
経済産業省「IT人材需給に関する調査」(2019年)

カツジン

この記事を書いた人:カツジン

平成2年生まれ・九州在住

元銀行員。M&A仲介とIT人材紹介の会社で、会社の値段と人の市場価値が決まる現場を3年見てきました。いまは事業承継で小さな会社を経営しています。

誰に、何のために書いているか

文系・未経験からITへ動くか迷っている人に向けて書いています。国の統計と、人材紹介で「企業が誰にいくら払うか」をみてきた経験から、いまどこにいて次に何をすれば年収が動くのかを書いています。きれいごとは書きません。

約束していること

数字は一次情報まで遡って確かめます。向いていない人がいることも、そのまま書きます。記事には広告を含みますが、条件に合わない人には勧めません。

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