「第二新卒はやめとけ」と「第二新卒は有利」が両方出てくる理由

分かれ道に立つ若いビジネスパーソンが、反対方向を指す2枚の道標を見上げている後ろ姿を描いた木炭デッサン風イラスト AIとキャリア
カツジン

書いている人:カツジン(元銀行員 → M&A仲介・IT人材紹介 → 経営)。企業が誰にいくら払うかを見てきた立場から書いています。詳しく

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「第二新卒 やめとけ」と検索して、ここに来たと思います。

調べていると、おかしなことに気づきます。「やめとけ」と書いてある記事と、「第二新卒は有利」と書いてある記事が、同じくらい出てくるからです。

どちらかが嘘をついているわけではありません。両方とも、別のことを指して言っています。

元IT人材紹介の立場から、この2つが何を指しているのかを分けます。判断はそのあとで足ります。

正反対の質問が、同じ検索の上位に並んでいる

「第二新卒」で実際に検索されている質問を、頻度の高い順に並べるとこうなりました。

1やばいのか
2転職するなら
何月がいいか
3転職は厳しいか
4何年目から有利か
5なぜ有利なのか
6何年目までか
7中途扱いか
新卒扱いか

キーワード調査ツールで取得した、この語を含む質問文の出現頻度をもとに並べたものです。バーの長さは1位を100とした相対値で、検索回数そのものではありません。

1位が「やばいのか」。
5位が「なぜ有利なのか」。
同じ人たちが、正反対のことを調べています。

この2つは、実は見ている相手が違います。「やばい」は自分の経歴の話で、「有利」は企業側の事情の話です。

まず企業側から見ていきます。ここが分かると、自分の経歴の見え方も変わるからです。

企業が中途採用で見ているもの

厚生労働省が事業所に対して、若手の中途採用で何を重視したかを聞いています。多い順に並べるとこうでした。

職業意識・勤労意欲・
チャレンジ精神
72.7
コミュニケーション能力66.9
マナー・社会常識58.1
組織への適応性51.8
業務に役立つ
職業経験・訓練経験
42.3
専門知識や技能
(資格・語学力)
34.8
体力・ストレス耐性31.4
学歴・経歴23.1

出典:厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査」事業所調査(複数回答・中途採用者の区分/全11項目のうち上位8項目を掲載。バーの長さは1位を100とした相対値)。

第二新卒がいちばん気にするのは「経験が浅いこと」だと思います。その職業経験は5番目で42.3%でした。

裏を返すと、57.7%の事業所は、職業経験を重視項目に挙げていません。

そして学歴・経歴は23.1%で、11項目中8番目です。上位に並んでいるのは、意欲・話し方・常識・なじめるか。どれも履歴書に書けないものばかりでした。

「第二新卒は有利」と言われるのは、ここが理由です。教え直しが効く年齢で、前職の色が薄く、意欲が測りやすい。企業から見れば採用しやすい層なんです。

面接で机上の履歴書ではなく応募者の顔を見て話を聞いている面接官を、応募者の背中越しに描いた木炭デッサン風イラスト

そもそも、いつまでが第二新卒なのか

実は法律上の定義はありません。企業ごとに運用が違います。

目安になるのは国の就職支援のほうで、新卒応援ハローワークは卒業後おおむね3年以内を支援対象としています。求人票で「第二新卒歓迎」と書く企業も、だいたいこの範囲を想定しています。

目安
学校卒業後おおむね3年以内。法的な定義はない
扱い
選考上は中途採用。新卒枠とは別に「第二新卒枠」を設ける企業もある
職歴
数ヶ月でも職歴は職歴。空白にはできない

「何ヶ月から第二新卒か」を気にする方が多いのですが、期間の長短より、辞めた理由を説明できるかのほうが選考では効きます

フリーター期間が長く、職種から考え直したい場合は、求人倍率で職業を選び直すほうが先です。

そもそも何を求めて動くのかが定まっていないなら、20代の転職理由を数字で見た記事を先に読むと基準が作れます。

それでも「やめとけ」と言われる中身

ここは正直に書きます。実際にリスクがあるのは、次の3つです。

1

辞めた理由を説明できないまま動く

面接で必ず聞かれます。前の会社の悪口で終わると、うちでも同じことを言うと判断されます。不満ではなく、次にやりたいことに変換して話せるかどうかです

2

短期離職を繰り返す

1回目は事情として通ります。2回目、3回目と続くと、続かない人という見立てに変わります。回数が増えるほど説明の難度が上がります

3

勢いで先に辞めてしまう

収入が止まると、条件を見比べる余裕がなくなります。決まりやすい求人に流れて、また合わない会社に入る。この循環が一番もったいない

3つとも第二新卒であること自体が原因ではありません。動き方の問題です。「やめとけ」が指しているのは、たいていこちらです。

職種そのものが合っていない可能性を先に潰したい方は、以前書いたエンジニアに向く人・向かない人もあわせてどうぞ。

動く前に決めておく2つ

順番が大事なので、これだけは先にやってください。

1つ目
辞めたい理由を「職場の条件」と「仕事の中身」に分ける向いてないの正体で書きました)
2つ目
在職のまま探す。辞めてからにすると、期限つきの判断になる

この2つを決めてから動けば、3つのリスクはほぼ避けられます。

自分で判断してしまう前に、外から見た評価を一度もらう

自分の経歴が市場でどう見えるかは、自分では分かりません。私も人材紹介にいたころ、本人が致命傷だと思っていた経歴が、企業側には何でもないことが何度もありました。

第二新卒エージェントneoは、ネオキャリアが運営する20代向けの就職・転職支援サービスです。書類添削から面接対策、入社条件の交渉まで扱います。相談は無料で、WEB面談に対応しているので在職中でも受けられます

対象の条件 20代(おおむね19〜28歳)の方が対象です。29歳以上の方、新卒での就職を希望する方は対象外になります。フリーター・既卒・大学中退の方はこちらの記事で別のサービスも比較しています。

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そもそも第二新卒が何人いるのかは、第二新卒とは何かで数えました。大卒の33.8%が3年以内に辞めていて、会社の規模によって2.13倍の差がありました。

よくある質問

第二新卒はいつまでですか

法律上の定義はありません。一般的には学校卒業後おおむね3年以内を指し、新卒応援ハローワークも卒業後おおむね3年以内を支援対象としています。ただし企業ごとに運用が異なるため、求人票の応募条件で確認するのが確実です。

第二新卒は新卒扱いになりますか

選考上は中途採用の扱いになります。ただし「第二新卒枠」を新卒枠とは別に設けている企業もあり、その場合は社会人経験を前提としない選考になることがあります。

半年で辞めても第二新卒として転職できますか

できます。ただし数ヶ月でも職歴は職歴で、履歴書から消すことはできません。期間の長短より、辞めた理由を次にやりたいことへ変換して説明できるかどうかが選考では重視されます。

第二新卒の転職は本当に有利なのですか

企業側の事情としては有利に働く面があります。厚生労働省の調査では、若手の中途採用で重視された点の1位は職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神72.7%で、職業経験は42.3%と5番目でした。経験の浅さが決定打になりにくい構造です。

在職中に転職活動をしたほうがいいですか

そのほうが安全です。収入が止まると期限つきの判断になり、決まりやすい求人に流れやすくなります。WEB面談に対応したサービスを使えば、在職中でも相談は可能です。

「やめとけ」と「有利」が両方出てくるのは、片方が経歴の話で、もう片方が企業の事情の話だからでした。

企業が最初に見ているのは、経験でも学歴でもなく意欲です。そして本当に危ないのは、第二新卒であること自体ではなく、理由を整理しないまま辞めてしまうことでした。

順番さえ間違えなければ、そこまで悪い立場ではありません。

※ 統計は厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査」事業所調査(中途採用者の区分・複数回答)に基づきます。支援対象の記載は厚生労働省「新卒応援ハローワーク」のページによります。サービス内容・対象条件は第二新卒エージェントneo公式サイトの記載(2026年8月時点)に基づくため、申込前に必ず公式サイトで最新の情報をご確認ください。選考実務についての記述は、筆者が人材紹介に在籍した期間の見聞に基づく整理です。

カツジン

この記事を書いた人:カツジン

平成2年生まれ・九州在住

元銀行員。M&A仲介とIT人材紹介の会社で、会社の値段と人の市場価値が決まる現場を3年見てきました。いまは事業承継で小さな会社を経営しています。

誰に、何のために書いているか

文系・未経験からITへ動くか迷っている人に向けて書いています。国の統計と、人材紹介で「企業が誰にいくら払うか」をみてきた経験から、いまどこにいて次に何をすれば年収が動くのかを書いています。きれいごとは書きません。

約束していること

数字は一次情報まで遡って確かめます。向いていない人がいることも、そのまま書きます。記事には広告を含みますが、条件に合わない人には勧めません。

銀行 10年M&A仲介・IT人材紹介 3年事業承継で経営

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